本記事では、転職エージェントのメリット・デメリット、そして、転職エージェントの利用の流れを徹底解説していきます。
「転職者の約7割は、転職エージェントを利用せずに転職している(※Marketing Media Lab調査)」というデータがあることから、サービス内容が分からなかったり、本当にメリットがあるのかと疑問に感じている人も多いでしょう。
転職エージェントは、転職活動を手厚くサポートしてくれるサービスです。
次のようなサービスを無料で受けられます。
・キャリア面談
・求人の紹介
・書類添削や面接対策
・面接日程の調整
・内定後の給与交渉
・退職サポート
・入社サポート
転職活動はもちろん、内定獲得後の給与交渉や前職の退職サポートまで徹底サポートしてくれるため、転職が初めての人でも安心して転職活動に励めます。
無料でサービスを受けられるのは、”企業から人材紹介料を得ている”ためです。
転職エージェントは、サービス利用者を転職成功に導くことで成り立つビジネスモデルのため、利用者に無料でサポートを提供しても運営していけるのです。
一見、メリットばかりの転職エージェントですが、デメリットがいくつかあります。
以下にメリット・デメリットを簡潔にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
・非公開求人を紹介してくれる ・企業の内情を熟知している ・履歴書や職務経歴書を添削してくれる ・推薦状で企業にアピールしてくれる ・企業との連絡を代行してくれる ・内定後の条件交渉を代行してくれる ・無料で利用可能 |
・求人に自由に応募できない ・相性が合わない担当者が付くこともある ・マイペースな転職活動がしにくい ・転職時期が明確でないとサポートを後回しにされる ・コストを理由に選考に通過しないこともある ・地方エリアの求人は少なめ |
サービス内容やメリット・デメリットから、転職エージェントは次のような方におすすめです。
転職エージェントがおすすめの人
・転職が初めての人
・現職中で仕事と転職活動の両立が難しい人
・転職時期が明確な人
・ブランクがある人
・転職のプロに分析してほしい人
・選考通過率を上げたい人・希望の条件が決まっている人
転職エージェントを利用する7つのメリット
転職活動は、求人を探したり書類を作成したりなど、やることが多く大変です。
しかし、転職エージェントを利用することで、転職活動にかかる時間と手間を省き、効率的に転職活動を進められます。
転職エージェントを利用するメリット
- 非公開求人を紹介してくれる
- 企業の内情を熟知している
- 履歴書や職務経歴書を添削してくれる
- 推薦状で企業にアピールしてくれる
- 企業との連絡を代行してくれる
- 内定後の条件交渉を代行してくれる
- 無料で利用可能
参考転職エージェントのメリットとは?使うべき【10大メリット】を紹介
非公開求人を紹介してくれる
転職エージェント利用者は、転職サイトでは得られない非公開求人を紹介してもらえます。
企業が求人を非公開にする理由は、さまざまです。
効率良く求める人材を採用するために非公開にしています。
非公開求人は公開求人と比べて条件が優れているケースが多く、また、転職エージェントから紹介された人材のみが応募できることから競争率が低いです。
良い転職先を見つけるうえで、非公開求人を得られることは最大のメリットと言えます。
企業の内情を熟知している
転職に後悔しないためには、企業の情報を調べてから応募することが大切です。
しかし、ネットで得られる情報は限られています。
特に教育体制や評価制度などの情報を得ることは難しいです。
一方、転職エージェントでは、求職者をサポートするキャリアアドバイザーが企業の採用担当と連絡をしたり、企業担当から情報を得たりし、企業の内情を把握しています。
求人に掲載されているよりも深い情報も教えてくれるため、納得して応募できます。
履歴書や職務経歴書を添削してくれる
求人への応募する際に必要となるのが、履歴書や職務経歴書といった応募書類です。
応募書類は、自身の市場価値を企業にアピールできるかどうかが書類選考の通過のカギを握っていますが、アピールに足る書類を作成するには限界があります。
キャリアの棚卸しやマイナス面のポジティブ変換など、コツを抑えることが必要です。
転職エージェントを利用して履歴書の質を上げられるのはメリット
転職エージェントを利用すれば、キャリアアドバイザーによる添削サポートが受けられるので、自力で作成した書類よりも遥かに完成度の高い書類が出来上がります。
推薦状で企業にアピールしてくれる
転職エージェントから求人に応募すると、応募書類と共に「推薦状」を送付してくれます。
推薦状は、キャリアアドバイザーから見た応募者の人柄や企業とマッチングしていると思われる理由などを記載しているものです。
採用担当者に選考作業でプラスとなる情報を与え、書類選考通過率をアップしてくれます。
面接対策を行ってくれる
面接の不安や緊張を軽減するには、対策と練習をすることが重要です。
転職エージェントであれば、定期的にセミナーや面接対策を実施しています。
本番さながらの模擬面接を受けることも可能です。
フィードバックも得られるため、面接における長所と短所を知ることができます。
内定後の条件交渉を代行してくれる
転職活動では、企業との連絡をする機会が何度かあります。
書類選考通過後の面接日程調整や内定後の給与交渉・入社日の調整などです。
転職エージェントでは、こういった企業との連絡や交渉を代行してくれます。
内定後の給与交渉は多くの人にとってハードルが高く感じるものです。
キャリアアドバイザーがしっかりと交渉してくれるので、希望通りの転職を実現させやすくなります。
無料で利用可能
求人の紹介や書類の添削、面接対策、企業との連絡代行など、求職者を手厚くサポートしてくれる転職エージェントですが、利用料は無料です。
転職エージェントの”求職者を転職成功に導く”というサービスが、結果として企業の採用業務を軽減することに繋がっています。
人材を紹介することで成功報酬を得るビジネスモデルのため、求職者は一切料金を請求されることなく転職サポートを受けられるのです。
サービスや紹介してくれる求人の質は、転職エージェントによって異なります。
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デイリー暮らしのエージェント編集部
まずは、複数の転職エージェントに登録するのがおすすめです。
相性の良いキャリアアドバイザーと出会えたり、非公開求人をたくさん得られたりします。
複数人のキャリアアドバイザーからアドバイスをもらえるのも大きなメリットです。
参考転職エージェントのメリット・デメリット・特徴をプロが徹底解説!
転職エージェントにある6つのデメリット
メリットに続き、ここでは転職エージェントのデメリットを6つご紹介します。
デメリットを知っておくことで、向き不向きが掴みやすいです。
転職エージェントのデメリット
- 求人に自由に応募できない
- 相性が合わない担当者が付くこともある
- マイペースな転職活動がしにくい
- 転職時期が明確でないとサポートを後回しにされる
- コストを理由に選考に通過しないこともある
- 地方エリアの求人は少なめ
参考転職エージェントのデメリットとは?プロに注意点と活用法を聞いた
求人に自由に応募できない
転職エージェントは、転職サイトのように興味のある求人に対して自由に応募することができず、キャリアアドバイザーから紹介された求人の中から応募するのが基本です。
しかし、これはデメリットではなくメリットと捉えることもできます。
キャリアアドバイザーは、初回面談で得た情報をもとにマッチング率が高いと思われる求人を紹介しているため、求人を探す手間が省けます。
転職エージェントの求人応募にデメリットを感じているなら
多くの求人の中から選びたいという方は、転職サイトとの併用や転職サイト機能のある転職エージェントへの登録がおすすめです。
転職サイトと転職エージェントの違いを解説!どっちがおすすめ?
相性が合わない担当者が付くこともある
キャリアアドバイザーは転職のプロですが、性格の相性の合う・合わないがある他、転職活動の進め方やサポート力の差も個々で異なります。
特にサポート力に関しては、他社と比較することが大切です。
希望条件と異なる仕事を紹介されたり、そもそも紹介数が少なかったりなど、サポート力が低いキャリアアドバイザーが担当者になってしまうと転職活動が非効率になったり、ストレスを抱えやすくなったります。
担当者に左右されてしまうのは大きなデメリットです。
転職エージェントでは、担当者の変更が可能です。
ただし、変更方法は各社それぞれ異なります。
登録の際に確認しておくと、もしものときに安心です。
マイペースな転職活動がしにくい
転職サイトは、求人を一定期間掲載することで利益を得ています。
これに対して、転職エージェントは求人を紹介するだけでは利益を得られず、サービス利用者を転職させて初めて利益を得られるビジネスモデルです。
そのため、サポート期間を設けている転職エージェントもあります。
マイペースに転職活動を行いたい人にとって、ある程度のスケジュールを立てて転職活動を進めなければならないのはデメリットと言えます。
また、頻繁に求人を紹介されたり、メールや電話で進捗状況を確認されたりといったことに焦りを感じやすいのも転職エージェントのデメリットです。
転職時期が明確でないとサポートを後回しにされる
転職サポートをビジネスとして成り立たせるためには、サービス利用者を効率良く転職成功させる必要があることから、転職時期が未定な利用者はサポートの優先順位が下がります。
これは、サポート期間の定めの無い転職エージェントでも同様です。
転職エージェントへの登録は、転職時期をある程度決めてからすることをおすすめします。
選考に通過しないこともある
企業が転職エージェント利用者を採用すると、報酬を支払う必要があります。
支払う報酬額は、採用した人材の年収の30%~35%が相場です。
転職エージェントから応募してきた人と自社サイトから応募してきた人が同等のスキルや実績を有していた場合、掛かるコストがウィークポイントとなり、書類選考や面接に通過しない可能性があります。
地方エリアの求人は少なめ
転職エージェントの保有求人は、首都圏に集中している傾向があります。
地方エリアでの転職を希望する方は、登録前にサポート対応エリアの確認が必要です。
保有求人数が多い「総合型」の転職エージェントは、日本全国をカバーしています。
転職エージェントに登録する場合としない場合の違い
転職エージェントのメリット・デメリットを踏まえ、以下に転職エージェントに登録した場合と登録しない場合の転職活動の違いをまとめました。
登録する | 登録しない | |
---|---|---|
非公開求人 | 紹介してくれる | 紹介されない |
求人の紹介 | 希望条件に合った求人を随時ピックアップしてくれる | 自分で探す |
転職サポート | キャリアアドバイザーが行う | 準備~対策までを自分で行う |
企業との交渉 | キャリアアドバイザーが代行 | 必要な場合は自分で行う |
情報量 | 企業の内情を教えてくれる | 自分で収集する |
転職エージェントは、登録作業と面談があるので最初だけ手間に感じますが、サポートの提供が開始されれば、効率良く転職活動が進められる環境が整います。
転職エージェントの利用がおすすめな人
転職エージェントのメリット・デメリットやサポート内容から、どのような人におすすめのサービスなのかが見えてきます。
転職エージェントがおすすめの人
- 転職が初めての人
- 現職中で仕事と転職活動の両立が難しい
- 転職時期が明確な人
- 転職のプロからの意見が欲しい人
- 希望の条件が決まっている人
転職が初めての人
転職までの道筋を立ててくれる転職エージェントは、転職活動の進め方が分からない人にとって非常に有益なサービスです。
転職活動やキャリアに関する相談にも乗ってくれます。
転職の不安に対処する6つのアドバイス|アンケートも掲載!
現職中で仕事と転職活動の両立が難しい人
仕事と転職活動の両立をしたい人にも、転職エージェントはおすすめです。
キャリアアドバイザーが求人を見つけてくれたり、企業とのやり取りを代行してくれたりするため、多くの時間と手間が省けます。
転職時期が明確な人
「〇月までに転職したい」など、転職時期が明確な人であれば、キャリアアドバイザーからの優先的なサポートの提供が期待できます。
転職のプロからの意見が欲しい人
キャリアアドバイザーは、求職者の情報や転職市場の動向などから市場価値を分析し、キャリアに関してさまざまなアドバイスをしてくれます。
職務経歴からポータブルスキルを見つけ、思わぬ仕事を紹介してくれることもあります。
選考通過率を上げたい人
履歴書や職務経歴書を作成するポイントや添削で書類選考率をアップしてくれます。
さらに推薦状を送付してくれるのも大きなメリットです。
また、面接対策も随時実施しています。
よく聞かれる質問と回答を教えてもらえたり、模擬面接のフィードバックをもらえたりするので、事前準備をしっかりと行えます。
希望の条件が決まっている人
「今の仕事よりも年収を上げたい」「休日出勤の無い会社が良い」など、転職先への希望条件が明確にある人なら、転職エージェントで求人を探してもらう方が、自力で探すよりもスムーズにマッチング率の高い求人が見つけられます。
内定獲得後は、キャリアアドバイザーが条件交渉を代行してくれるので心強いです。
転職エージェントの賢い利用方法
転職エージェントのメリット・デメリットを把握した上で、賢くサービスを活用し、効率良く転職活動を行うのが理想的です。
以下に転職エージェントの賢い利用方法をまとめました。
- 利用前に自己分析を行い、「転職先への希望条件」「自分の強み・弱み」「方向性(キャリアアップ・キャリアチェンジなど)」を明確にする
- 初回面談時に、キャリアアドバイザーに自己分析結果を伝える
- コミュニケーションを取り、転職を応援してもらう
- 企業への質問や不安なことを遠慮せずに相談する
- 転職市場や紹介された企業の情報をしっかりと教えてもらう
転職エージェントは転職活動をサポートしてくれます。
しかし、多くの求職者を抱えているため、自分から転職活動に対して積極的な姿勢を示し、サポートの優先順位をアップしてもらうことが大切です。
転職エージェントに登録後の流れ
転職エージェントに登録~転職先への入社までの主な流れは以下の通りです。
転職エージェントの流れ | ポイント |
---|---|
1.登録する | ・保有資格や直近の年収、転職時期などを入力する |
2.面談をする |
・転職活動の計画を立てる ・希望条件や市場価値などを明確にする |
3.求人の紹介 |
・面談内容をもとに求人を紹介してもらえる ・書類添削サービスを依頼する |
4.求人への応募 | ・担当のキャリアアドバイザーが応募書類を推薦状と一緒に送付し、求人に応募してくれる |
5.面接 |
・面接対策で準備を行う ・面接日程調整をキャリアアドバイザーが代行してくれる |
6.内定 |
・給与等の条件交渉や入社日の調整をキャリアアドバイザーが代行してくれる ・前職の退職サポートを依頼できる ・入社前の質問等を代わりにしてくれる |
参考転職エージェントを利用するメリット・デメリットとおすすめな人ランキング
転職エージェントを利用する際の注意点
以下のような方が転職エージェントを利用する際は注意点があります。
転職エージェントの利用に際して注意すべき人
- 転職の方向性が決まっていない
- 30代以降の未経験業界・職種への転職
転職の方向性が決まっていない
どんなに実績のあるキャリアアドバイザーであっても、転職したい業界や希望条件などが決まっていない求職者に対して高い水準のサポートを提供するのは困難です。
自分の考えをまとめてから、転職エージェントに登録することをおすすめします。
30代以降の未経験業界・職種への転職
30代以降の求職者に企業が期待するのは、即戦力となるスキルや実績です。
そのため、未経験業界・職種への転職は、20代が圧倒的に有利となります。
年収が大幅に下がっても良いなど、希望条件を譲歩したとしても、30代以降が対象の未経験者歓迎求人はそれ自体の数が少ないです。
多くの求人を得るのなら、複数の転職エージェントに登録することをおすすめします。
おすすめの転職エージェント18選|目的別に紹介【徹底比較】
まとめ
この記事では、転職エージェントのメリット・デメリットについて解説しました。
転職エージェントには、デメリットがいくつかあります。
しかし、転職活動をサポートし相談にも乗ってくれる心強い味方です。
デメリットを補って余りあるメリットがあります。
各社それぞれ特徴が異なるので、最初は複数の転職エージェントに登録し、サポートや紹介される求人の質を比較するのがおすすめです。