松井、レイズ戦力外…野球人生の岐路に

　球団は６月中旬に５０打席に到達した時点でマイナー降格か戦力外にすることを検討。ただ外野手として予想以上に動けたことは評価され、打撃の復調を信じるマドン監督は、フリードマン編成本部長と１００打席は見守ることを確認した。

　７月２日に左太もも裏を痛めると、その後は出場機会が減った。復調のきっかけをつかめぬまま、４打数無安打に倒れた２１日に打席数は１００を超え、翌２２日も九回に代打で凡退。プレーオフ進出を目指すチームには２４日に外野手フルドが故障者リストから復帰。トレードで獲得した内野手の登録に伴い、松井の戦力外が決まった。松井はレイズで背番号「３５」を選んだ。代名詞だった「５５」の一部と、巨人時代の恩師、長嶋茂雄氏の「３」を合わせた番号だが、別の意味もあった。３５を「サイゴ」と読んで「シーズンを最後まで戦うという意思。最後のシーズンになるかもしれないという覚悟」との思いを込めたが、その道は険しかった。

　評価をさらに落とした現状では他球団からのオファーは厳しい。レイズと再度マイナー契約を交わすか、自由契約となって移籍先を探すかの選択肢となりそうだ。