ホーム > 野球 > 金本知憲特集

新井、試合決めるアニキへの祝弾

 3回、新井は左中間に3ランを放つ

 「阪神11‐5中日」(29日、甲子園)

 スキを見せた落合竜に、重量感たっぷりの強烈なパンチを見舞った。「兄弟」の誇りを詰め込んだ、2年連続10度目となる2ケタアーチ。阪神・新井が夜空に描いた放物線は、見事に重なり合った節目を飾る祝砲となった。

 「あそこは二、三塁の場面で、フォーク、フォークときていて、その前(1打席目)にはシュートが1球もなかったんで、(シュートが)頭にはありました」

 狙い通りの一振りだ。三回、敵失でチャンスを拡大し、マートンの適時打で1点を追加して、なおも1死二、三塁。2球続いたフォークに手を出さずに1‐1となって迎えた3球目、内寄りのシュートに鋭く反応すると、打球はライナーで左中間席にズドン。一気に中日を突き放す10号3ランとなった。

 ミスに乗じた大きな働き。「あそこはこっちに流れが来ていたので、しっかりとランナーをかえせて良かったです」。勝機を一塁側にグッと引き寄せた7試合ぶりのアーチで、三塁ベンチにいた弟・新井良太との兄弟本塁打数が228本となった。藤村富美男・隆男兄弟に並ぶ4位タイの記録で、弟の目の前で成し遂げたところに価値がある。

 試合で兄貴としての存在感を示し、試合前には「弟分」として偉大な記録に触れていた。試合開始直前に、金本の1492試合連続フルイニング記録の「ギネス世界記録」認定式が行われ、ベンチ前からしっかりと見届けていた。「お兄ちゃんの偉大な表彰式に花を添えられて、弟としてうれしいです」。笑いながら振り返ったが、一発で応えるところがさすがだ。

 真弓監督が「あのホームランでしっかり主導権をつかんだ。中日からすれば、あそこはホームランが一番嫌なことでしょうね」と、笑顔で称えた4番の活躍。チームを支える1人の選手として、兄貴として、“弟”として。期待は裏切らない。祝砲を放ち、勝利にも貢献した、最高の夜となった。

(2010年6月29日)

ソーシャルブックマーク・RSS・google+1・twitter・Facebook

【野球メニュー】

スコア速報/ 契約更改/ 選手名鑑/ ドラフト/ 順位表/ 【セ・リーグ】 日程/ 打撃成績/ 投手成績/ 【パ・リーグ】 日程/ 打撃成績/ 投手成績/ 【交流戦】 順位表/ 打撃成績/ 投手成績/







Copyright(C) 2011 デイリースポーツ/神戸新聞社 All Rights Reserved.
ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。ご注意下さい。
当サイトは「Microsoft Internet Explorer 4.x」「Netscape Navigator/Communicator 6.x」以上を推奨しています
Email : dsmaster@daily.co.jp