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金本に愛のゲキ…岡田監督が異例直電(2010年4月20日)

 オープン戦開始前にグラウンドで話すオリックス・岡田監督(左)と金本(2月27日、安芸市営球場)

 オリックス・岡田彰布監督(52)が19日、連続試合フルイニング出場ストップから一夜明けの阪神・金本知憲外野手(42)に電話を入れたことを明かした。気休めの言葉はかけず、要件を“敵将”として伝えた。「交流戦で会うん楽しみにしてるて言うといたわ」。岡田節でこう言えば、金本は分かる。右肩故障を治し、1カ月後の交流戦に「4番・左翼」で出て来い‐そうゆうことや。

  ◇  ◇

 偉大なる歩みが止まり、一夜明けは試合がない休日だった。金本の胸に去来するものは?

 同じく休日を過ごしていた岡田監督が、夕方に所用で神戸スカイマークを訪れた。

 「おー、電話したよ。きょうや」

 昼間に金本と電話したことを明かした。

 「“ダメですって、いっぱいいっぱい”や言うとったわ」

 10年余にわたった金本の連続試合フルイニング出場。04年から5年間、毎試合、虎将としてメンバー表に何があろうと「4番・左翼・金本」と記し続けてきた。その記録が途絶えた話になると、残念でたまらない表情になる。

 積もる話は多々あった。だが岡田監督は電話で、何よりの要件を“敵将”として伝えた。

 「交流戦で会うん楽しみにしてるて言うといたわ」

 来月21、22日には阪神との交流戦がある。その時には、必ず出て来い金本。「4番・左翼」にいる金本と勝負がしたい‐と、鉄人にハッパをかけた。

 前日に千葉マリンでの試合直後に、金本の記録ストップを聞いた。その際は、詳細が分からず「何でや?理由は?」と驚いた。その10日ほど前に、金本と電話した際に「絶対に休むなと言うたんやけどなあ」と表情を曇らせた。

 ただ、記録ストップが、金本本人の申し出であったことが分かった今はそれを受け止め、意思を尊重した。

 「でもホッとしとるんとちゃうか。いずれ、いつかはこうなるんやからな」

 もっとも、連続試合出場は継続している。何より1年でも長く金本にプレーしてほしい思いは、岡田監督もファンと同じだ。

 「それも言うといたわ。はよ(右肩を)治すことが一番よ」

 前人未到の世界記録は1492で止まった。金本にとっての、連続フルイニング出場の持つ意味は、誰よりも理解している。

 もう一度、歩き始めろと鉄人の背中を押した。細かいことはあれこれ言わぬ岡田流のゲキ。去り際に、もう一度言った。「はよ治すことや」。完全復活を待っている。

(2010年4月19日)

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