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横浜戦は代打も…金本「復帰できる」(2010年6月18日)

 右肩が順調に回復し練習中に笑顔を見せる金本=甲子園(撮影・山口 登)

 阪神は17日、セ・パ両リーグが再開する18日・横浜戦に向け、甲子園球場で全体練習を行った。横浜スタジアムでの同カードは、金本知憲外野手(42)の連続試合フルイニング出場が1492試合で途切れた4月18日以来。交流戦中、この日を守備復帰の舞台として設定していた本人の目標はひとまず先送りされるが、金本は「いつでも復帰できる」と、故障した右肩の回復が順調であると強調した。

  ◇  ◇

 金本があの舞台に戻ってくる。「勝つための手段として僕は外れる」‐。尊い記録に自ら幕を引いた4月18日の横浜戦からちょうど2カ月。5月下旬に「交流戦明けには」と再出発の舞台に設定したのが、6月18日の横浜スタジアムだった。

 「オレはいつでも復帰できるよ」

 炎天下の甲子園。全体練習に参加した金本は額の汗をぬぐいながら、真剣なまなざしで話した。シートノックが始まると、一塁側ファウルゾーンで全力に近い強度でキャッチボール。外野陣の守備練習にも合流し、真弓監督のノックを懸命に追った。途中、桜井と交錯しそうになると、右肩を押さえて悶絶(もんぜつ)するギャグで周囲を和ませた。

 「けがと言わなければ、けがじゃない」。そんな強い信念を10年以上も貫いてきた。練習で5割(の状態で)できれば何とかなる、という精神は健在だが、18日のスタメン復帰は見送られる。

 「周囲が慎重になっているからね」。金本は1試合1イニングでも早く、守備復帰を実現させたい。だが、首脳陣は残り85試合を見据え、慎重姿勢を崩さない。木戸ヘッドコーチは「18日?まだやな。(回復状態が)十分でも十二分でもあかん。十五分でなければな。次(再発を)やったら、元も子もない。キャッチボールと実戦の守備では投げ方が全然違うわけやから」と説明した。

 16日、金本は球団トレーナーに付き添われ、大阪市内の病院で腱板損傷を負う右肩の再検査を受けた。球団から診断結果は発表されていないが、金本は「順調は順調だよ」。その前日には、フルイニング出場の世界記録がギネス認定された記者会見で「林ちゃんも調子が良くて、ゆっくりしてくださいということなので、もう少し時間がかかるかな」とチーム方針に自らの体を預ける意向も示した。

 復帰に時間がかかれば「金本は大丈夫か?」と周囲も騒がしくなる。だが、片岡打撃コーチはこの日、一切の雑音を封じ込めた。「あの人は必ず復活するよ。何より気持ちが充実しているからね。去年は少し気持ちが萎(な)えていた部分が見えたけど、今年の鉄人は元気やで。声も大きい。バッティングは4打席立ったら結果出してるわけやし、本人も『よく振れる』と言ってる」。

 18日、横浜で代打・金本のコールを受ける。フルイニング出場の途切れた舞台で、フルイニング出場を再開する目標はかなわなかった。だが、金本は偉大な記録の終点を再出発の起点にする気持ちは変わらない。

(2010年6月17日)

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