「ヴィクトリアマイル・Ｇ１」（１３日、東京）

　アプリコットフィズが９日、美浦坂路で抜群の動きを見せた。単走で記録した４Ｆ５０秒８‐３６秒６‐１２秒２の好タイムに、小島太師は「昨年からここを目標にしてきた。今回が叩き３戦目。成績には納得していないが、状態には納得している」と出来の良さを強調する。

　大一番へ向けての態勢は万全だが、指揮官も触れたように、ここまでの過程は中山牝馬Ｓ８着、ダービー卿ＣＴ６着と見せ場なく敗れている。ただ、今回は〈３・１・０・２〉と好成績を残している東京コース。「右回りでは力むことが多いが、東京のマイルならスムーズなレースができる」とベストの舞台で変わる可能性があることを示唆した。

　昨年は１７着と惨敗したが「今は完成形に近い」と変化を口にし「今年はこの馬らしい走りができる」と意気込む。ひと皮むけた素質馬が、得意の舞台で躍進する。