体も心も軸がぶれない…それが大迫勇也
2014年5月9日
驚いた監督が次の取組相手に指名したのは、20代後半のコーチだった。「体重は80キロよりあったと思います。ドラム缶のような体をしたやつですよ」。“鹿児島城西場所”結びの一番は、お互いがっぷり四つに組んだまま全く動かなかった。
1トップを柿谷曜一朗(C大阪)、豊田陽平(鳥栖)らと争う大迫の大きな武器が、この軸の強さだ。重圧をかけてくる相手を背負った状態から振り向きざまに放つシュートは得意パターンの一つ。その下地が、高校時代には出来上がっていたことになる。
横綱級の体の強さは、厳しいトレーニングと旺盛な食欲でつくられた。近所の焼き肉店では食べ放題のご飯をかき込み、練習後には補食で用意されたソフトボールよりもひと回り大きいおにぎりを頬張る。180センチ以上の身長ながら、体重は70キロほどのやせマッチョ体形からは想像できない大食漢だった。
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