「ヴィクトリアマイル・Ｇ１」（１３日、東京）

　昨年の銅メダリストが大仕事をやってのける。金曜朝、栗東の角馬場から引き揚げるレディアルバローザの馬上には笹田師の姿があった。最近ではあまり見かけない光景で、勝負気配が伝わってきたが「担当者のもう１頭が美浦回りの輸送になって乗り手がいなくなったので」と特別な意図はない模様。それでも「リラックスして、いい雰囲気」と好感触を得る。

　阪神で行われた中山牝馬Ｓで重賞初勝利を成し遂げ、勢いを駆って挑んだ昨年のローテと違って、今年は同レースで連覇を達成後に阪神牝馬Ｓ（１０着）を挟んだ。「昨年とはレース間隔が違うので、馬がボケるのが嫌だった。ひとつ年齢を重ねて勢いはなくなったが、安定している」と大人の走りに期待を寄せる。

　枠は（１）枠(2)番に決まった。「どこでもいいと思っていたが、ユーイチ君（福永）は“内がいい”と言っていたみたい。希望通りでよかった」。スタートセンスが良く、逃げ、差し自在の脚質。レース展開にとらわれない強みがあるなかでの好枠ゲットに満足げ。マイル女王の座を射止める。