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【天皇賞】フラッシュ復活、ミルコ感涙

2012年10月29日

 内ラチ強襲で天皇賞秋を制したエイシンフラッシュ(右)と2着フェノーメノ(撮影・三好信也)

 内ラチ強襲で天皇賞秋を制したエイシンフラッシュ(右)と2着フェノーメノ(撮影・三好信也)

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 「ドアが開いたようだった」。内へと相棒をリードしたM・デムーロは静かにその時を待った。折り合いをつけて、脚は存分にたまっている。直線でどこをさばくかだけだ。ポッカリとあいた前はまさに“勝利への扉”だった。内ラチ沿いをはじけ、久々に先頭でゴールを突き抜けた。「とてもうれしい。スペースがあったし、運もあった。とても賢いし、ゴールがどこにあるのか分かっている。ハートが強くて切れる脚を使う。すごくいい反応だった」と笑顔で会心の騎乗を振り返る。

 7年ぶりの天覧競馬。ウイニングランを終え、天皇、皇后両陛下の御前で馬を止めた。下馬するとヘルメットを脱ぎ、ひざまずいて最敬礼。「特別な日。勝てば何かしようと思っていた」。東日本大震災直後の11年ドバイWCでは、ヴィクトワールピサの馬上で喪章に手を添えた。馬上に戻ったあと、両手でつくったハートマークを「日本のみなさんが大好き。ボクの日本に対する気持ちです」と説明。日本人の心を持つイタリアンはこの日も涙で目を潤ませた。

 ダービーを制してから国内外のG19戦を含む12連敗。鞍上は「馬に“お願いだから勝たせて”って話をしたんだ。ボクが勝つために待ってくれていたのかな」と笑った。挫折を味わうなかで繰り返した試行錯誤。藤原英師は2年5カ月の月日をかみしめる。「長いというよりも感謝やね」。鞍上とのコンタクトも密に取ってきた。勝利はその結晶だ。「話していたポジション通り。パーフェクトだし、さすが。ゴール前は声が出た。これまで何かが狂っていたのが、きょう全てのパーツがそろってフィットした。天覧競馬を勝てて幸せです」と頬を緩ませる。

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