【POG】2歳馬総括 コントレイル驚異の重賞制覇 秋明菊賞はエグレムニ快勝

 先週末は16日に東京で「第24回東京スポーツ杯2歳S・G3」が行われ、ディープインパクト産駒のコントレイルがコースレコードでデビュー2連勝。17日に京都の2歳1勝クラス「秋明菊賞」はキズナ産駒エグレムニが制した。

 「東京スポーツ杯2歳S・G3」(芝1800m)は16日、東京11Rに8頭で争われ、ムーア騎乗の1番人気コントレイル(栗東・矢作)が、従来の記録を1秒4も更新する1分44秒5のコースレコードでデビュー2連勝。鮮やかに出世街道に乗った。5馬身差の2着に2番人気のアルジャンナ、さらに4馬身差の3着には3番人気のラインベックが入った。マイネルデステリョが逃げ、前半の1000mを58秒8で通過する速い流れ。中団で折り合いをつけると、直線半ばで仕掛けて堂々先頭へ。最後は後続を突き放し、文句なしのパフォーマンスを披露した。

 今週から短期免許で騎乗のムーアは「ペースが流れて、いい位置で我慢して運べた。しまいもいい脚を使ってくれたね」と、2年ぶり(17年チャンピオンズC=ゴールドドリーム)のJRA重賞制覇を喜んだ。レース前の輪乗り時に振り落とされ、左肩を気にするそぶりも見せたが、その痛みを忘れさせるくらいの勝ちっぷりに「トップクラスの馬だよ」と、世界の名手は最大級の賛辞を送った。

 「一般ファンと同じ気持ちになって震えました。ボクの想像を超えました」と矢作師も興奮を隠せない。厩舎の先輩で11年の覇者ディープブリランテは、翌年の春にダービー馬となった。「ディープブリランテはパワー型だったけど、こちらの方がディープインパクトらしいね」と素質の高さを感じ取る。

 状態を見ながら次走はホープフルS(12月28日・中山、芝2000m)を予定。「来年は弥生賞、皐月賞と王道路線に行きたいね」と夢を膨らませる。過去10年の勝ち馬から、6頭のG1馬を輩出する出世レースを圧勝。世代の頂点へ突き進む。(採点・★★★★★)

 同じく16日の京都9R・もちの木賞(ダート1800m)は、7番人気のクロフネ産駒レーヌブランシュ(栗東・橋口)が、1分53秒0のタイムで快勝。道中は中団で流れに乗り、直線は外を強襲。内で競り合う3頭を横目で見ながら、鮮やかな差し切りでデビューから無傷の2連勝を決めた。松山は「スタートを上手に出てくれた。追ってからしっかりと伸びてくれて、強い競馬でした」と笑顔。橋口師は「いい形でロスなく回れた。かなり強い内容だったと思う。先々が楽しみ」と話した。次走は引き続き松山で全日本2歳優駿(12月18日・川崎、ダート1600m)を予定。(採点・★★★☆☆)

 17日の京都では、9R・秋明菊賞(芝1400m)で、キズナ産駒の6番人気エグレムニ(栗東・加用)が、3番手から抜け出してV。未勝利→2歳1勝クラス2連勝とした。道中は好位のインで流れに乗ると、直線でもそのまま内へ。残り1F手前で先頭に立ち、ゴール前では内外から2、3着馬が迫ってきたが、後続の追撃を振り切って先頭でゴールを駆け抜けた。勝ちタイムは1分22秒9。松若は「いいところを取れましたし、折り合いもスムーズでした。抜け出してフワッとするところがありましたが、後ろが来ればもうひと伸びしてくれましたね。千四は問題なかったですし、マイルにも対応できそうです」と振り返った。(採点・★★★☆☆)

 同日の東京では、9Rで赤松賞(芝1600m)が行われ、3番人気のオルフェーヴル産駒シャインガーネット(美浦・栗田)が、1分34秒4のタイムで新馬Vからの連勝を決めた。道中は中団やや後方で流れに乗り、直線は馬場の真ん中を鋭伸。粘り込みを図る先行勢との叩き合いに持ち込み、最後は内で激しく抵抗する1番人気シンハリング(2着)を半馬身退けた。田辺は「調教から動きが良く、新馬も勝ちを意識していた馬。レースに行ってから意外と慎重だったので、2回目でどうかと思っていたけど、馬群の中で上手に競馬して期待通りでした」と合格点を与えた。(採点・★★★☆☆)

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