「全国高校サッカー選手権・1回戦、興国2-0帝京大可児」(29日、Uvanceとどろきスタジアム)
興国(大阪)は、FW安田光翔(3年)の2ゴールの活躍で帝京大可児(岐阜)を破り、2回戦進出を決めた。悲願の全国初勝利に六車拓也監督は「歴史を作れて本当にうれしい」と笑顔。開幕前の部員飲酒騒動に触れながら、選手をねぎらった。
大阪予選で優勝した後に部員の飲酒が発覚。同校によると一部の部員が11月2日夜に飲食店で飲酒し、同3日未明に大阪府内で救急搬送された。学校が部を聞き取り調査し、ほかに問題行為が確認されなかったことから飲酒を認めた部員を除くメンバーでの出場を判断していた。
六車監督は「まず世間を騒がせてしまったことは指導者として本当に申し訳なく思っています。彼ら(選手)にとっては、メンタル的にダメージもあったと思う。前を向いていくっていうところをちゃんと話をしました。そこに関して彼らも非常に前向きに取り組んでくれたことが、本当に今日の1勝に(つながった)。サポートしていただいた学校関係者、保護者に感謝を伝えたい」と丁寧な口調で語った。
出場を判断した後は、ネット上で賛否の声も寄せられた。「彼が好きなサッカーをどうやって学校として守っていくか、続けさせるか。好きなことをやらせてもらえるってやっぱりただじゃない、当たり前じゃないと僕らも含めて気付けたことが大きかった。感謝してやらなあかんところは本当に心から伝え続けた」と、初戦までの期間を振り返った。