【有馬記念】イクイノックスまさに“天才”史上最少6戦目で完勝&キタサンブラックとの父子制覇達成

 イクイノックスを頭をなでてねぎらうルメール(左から2頭目)=撮影・三好信也
 長澤まさみ(左)と談笑するルメール(撮影・園田高夫)
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 「有馬記念・G1」(25日、中山)

 G1馬7頭が集結したドリームレースを制したのは、ファン投票3位でレースは1番人気のイクイノックス。ルメールの冷静な騎乗に導かれ、G1・2勝目をマークするとともに、17年覇者キタサンブラックとの父子制覇を果たした。

 クリスマス決戦の主役はまたもルメールだった。新たな時代を告げる3歳馬イクイノックスの力を存分に引き出し、2馬身半差の完勝。堂々の1番人気に応え、「皆さんメリークリスマス!ブラボー!ブラボー!ブラボー!」と喜びを爆発させ、スタンドを埋め尽くした約4万人のファンを盛り上げた。

 ルメールにとっては常勝ディープインパクトを撃破した05年ハーツクライ、16年サトノダイヤモンドに続く、12・25有馬のV。「二度あることは三度あります。きょうは本当にうれしい」と破顔一笑だ。

 道中は中団の外めで抜群の手応えだったが、ルメールには一瞬、嫌な思いがよぎったという。「スローで2角過ぎでハミを取った。(2着に負けた)皐月賞を覚えている。あの時も結構掛かって最後は疲れた。ゴールまで行けるか心配だった」。しかし、杞憂に終わる。4角を持ったままの手応えで回ると、外から先行馬をまとめてパス。坂下で早々に先頭に躍り出て、完璧なフィニッシュを決めた。

 「スーパーホース。ウイークポイントのない馬。乗りやすいし、ストライドがすごくいい。メンタルも強い。キタサンブラックの子だし、4歳になってから良くなると思う。もっともっとG1を勝っていけば、アーモンドアイに届くと思うよ」と、自身にとって“特別な馬”とするかつての相棒を引き合いに出して絶賛。「海外?どこにでも行けるよ」とワールドワイドな活躍に太鼓判を押した。

 その思いは木村師も同じだ。2月のサウジアラビア遠征時(ネオムターフCにオーソリティで参戦)に、海外のメディアから僚馬ジオグリフとともに取材を受けた。「その時はまさかこうなるとは思っていなかったけど、個人的にはワールドスタンダードな馬にして、世界に立ち向かって行きたいし、世界のホースマンに見てもらう価値のある馬だと思う」と力を込めた。

 「天皇賞のように、レールへ乗せるまでに時間がかかった。火曜の段階で“あっ、来たかな”と。難しかった」と師は吐露したが、終わってみれば、史上最少となるキャリア6戦目での完勝劇。そんなG1・2勝馬を“天才”と表現した。「簡単ではないが、簡単に勝っちゃう。あたかも苦労したように話したが、終われば、それが何だったのか。成長?それを求める必要がない馬」と独特の表現でたたえた。これで年度代表馬のタイトルも間違いないだろう。まもなくやって来る23年は、さらなる飛躍に注目が集まる。

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