【桜花賞】グランアレグリア型破りV 中111日ぶっつけ桜舞台で圧巻のレコード

 「桜花賞・G1」(7日、阪神)

 力の違いは歴然だった。2番人気のグランアレグリアが、4角手前から早め先頭に立ち、後続の猛追を力強く振り切って快勝。年明け初戦も何のその、1分32秒7のレースレコードで平成最後の桜冠を手にした。2着は7番人気のシゲルピンクダイヤ、3着は3番人気のクロノジェネシス。1番人気に推された2歳女王ダノンファンタジーは4着に終わった。

 中111日でもノープロブレム。グランアレグリアが絶対的な能力の違いを見せつけ、平成最後の桜冠奪取に成功した。1分32秒7は昨年のアーモンドアイ(1分33秒1)を上回る圧巻のレースレコード。連覇を決めたルメールは「クラシックはいつも特別なのでうれしい」と笑みをこぼす。この日は父パトリスさん(65)、母マリさん(64)も観戦。「両親の前でG1を勝つのは初めて」と特別な一日の喜びに浸った。

 主戦いわく「前走で勉強した」。すなわち、敗戦を見事に糧とした勝利だった。前走の朝日杯FSは直線に向きトップギアに入る前に勝ち馬に馬体を寄せられ、スピードに乗れず3着。今回は4番手追走から4コーナー手前で早めに動いた。逃げたプールヴィルに外から早々に並び掛けると、直線に向いて一気にトップギアへ。「他の馬のポジションが分からなかったから、ゴールまでステッキを使った」。ラストは上がり3F33秒3の瞬発力を発揮。後続をあっさりと突き放した。

 04年ダンスインザムード以来の制覇となった藤沢和師は、「デビュー戦の内容が強かったので、もしかしたらと思っていた」とVを予期していたことを明かす。アーモンドアイの中89日を超え、年明け初戦となったことには「前走の疲れが抜け切れなくて、ぶっつけの方が牧場で調整しやすいということだった。乗り込んでいたので、美浦では調整程度でした」と説明。不安なく迎えた一戦であることを強調した。

 速力に優れた馬だけに今後の路線が気になる。オークス(5月19日・東京)かNHKマイルC(5月5日・東京)か-。どちらが良いと思うか尋ねられたルメールは「NHKマイルC」と即答。藤沢和師は「うちには1頭、オークス向きの馬(コントラチェック)がいるので、オーナーと相談してマイルCになるかもしれません」と話した。

 スタンドにぎっしりと詰めかけたファンの前でルメールは「またG1を絶対勝てる馬」と断言。いずれの路線を進むにしても、その卓越したスピードで「令和」の府中を盛り上げてくれそうだ。

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