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名手ルメールの「真骨頂」とは ライバル研究、パートナー信頼 武豊も感心「先入観を持たずに乗れる」

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 「ジャパンC・G1」(26日、東京)

 国内外のGⅠ5連勝中で世界ランクNo.1に君臨するイクイノックス。デビュー以来コンビを組む名手クリストフ・ルメール騎手(44)=栗東・フリー=が3冠牝馬リバティアイランドを迎え撃つ頂上決戦を前に、心境を語った。

  ◇  ◇

 ディープインパクトが届かない-。無敗の3冠馬が国内で唯一敗れたのが05年の有馬記念だ。勝者はハーツクライ。これまでの後方一気から一転し、先行するとは誰も予想できなかっただろう。短期免許で日本のG1初勝利を挙げたルメールは「作戦通り」と笑っていた。ライバルを研究し、パートナーを信頼して、新たな面を引き出すのが彼の真骨頂だ。

 長らく腕を磨いた欧州の競馬とは違い、日本はサンデーサイレンスから続く“切れる”血の系譜。ポジショニング、折り合いによって、切れの幅が大きく変化する。ルメールはJRA移籍後すぐにアジャスト。どこから運べば勝てるのか、日本馬のストロングポイントを最大値に引き上げる方法を会得した。

 今秋の菊花賞(ドゥレッツァ)も後世に語り継がれる名演だ。一度はハナを選択するも、後続が動いた向正面で3番手に下げ、直線で一気に抜け出す-。G1で逃げて差すなんて芸当はまず見ない。大外枠の不利もどこへやら、ライバルの動きをも手玉に取る“神騎乗”だった。

 ルメールの何がすごいのか。武豊Jからこう返ってきた。「先入観を持たずに乗れる」。ドバイシーマクラシックで逃げ切ったイクイノックスがまさにそれ。今回も変幻自在なマジックでファンを魅了するに違いない。(デイリースポーツ競馬担当・井上達也)

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