「JFL、鈴鹿3-3三重」(6日、三重交通Gスポーツの杜鈴鹿)
還暦を前にして、キングカズはまだまだ現役でピッチに立ち続ける。18歳だった1986年にブラジルのサントスでキャリアをスタートさせ、波瀾(はらん)万丈のサッカー人生を送り続けて40年目。戦う舞台をどこに移そうと、永遠のサッカー選手だ。右腕に赤いキャプテンマークを巻いて先発出場し、自身のJFL最年長出場記録を58歳130日に更新した。
前半6分。左サイドのスローインを受けると、相手と体を入れ替えながら前進。ゴール前に走り込んでいた味方に絶妙なスルーパスを送り出した。オフサイドで、アシストとはならなかったが、ボールに絡むカズのプレーにスタジアムが沸き立った。
現役を続けるモチベーションはサッカーが上手になりたいという純粋な気持ちから。試合後は「40、50歳になってから、まだ技術的にうまくなりたいとか試合に出て活躍したいとか、そういう気持ちが20代より強くなった」と貪欲に語った。
リーグ戦の中の一戦だが、自身のプロ40周年を記念する試合。多くのファンが詰めかけ、観衆は2節前のホーム、ヴェルスパ大分戦の705人から約7倍増の4917人を記録した。試合前のイベントでは北沢豪氏ら親交のあるレジェンドも登場。母の由子さんに花束を贈られ、激励を受けてピッチに立った。
年齢的に厳しくなる現実も受け止める。「自分で言うのも変だけど、本当に大変」。58歳が若い選手と競り合うのは簡単ではない。それでも「続けられるのなら還暦よりも続けたい。サッカー選手をずっと職業にしていたい」と体が動く限り、生涯現役を目指し続ける。