井上尚弥「美しい展開を」初上陸サウジでKO予告 現地メディアも殺到「期待超えたい」PFP1位返り咲きにも意欲

 「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(27日、リヤド)

 サウジアラビアで開催される世界戦興行の公式イベントが23日、リヤドの特設会場で行われた。メインを飾る4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(32)=大橋=は、リヤドでの初戦となるWBC同級2位アラン・ピカソ(25)=メキシコ=との決戦に向けてKO決着を宣言した上で「荒々しく強引に狙うのではなく、美しい展開」を予告。来年5月に計画されている前WBC、IBF世界バンタム級王者の中谷潤人(27)=M・T=とのドリームマッチに向けた最後の関門とあって海外メディアからも質問が及んだが、「周りはそこを気にしているけど、今は27日に集中したい。それが終わってから」と語った。

 豪華絢爛なイベント会場の大トリでモンスターが現れると、現地メディアや関係者も色めき立った。貫禄のシャドーを披露した後、最強の称号であるリング誌認定ベルトを肩に掛けて拳を握り、「サウジアラビアでみなさんが期待してくれている。(相手を)倒すところを目に焼きつけてください」と決意を込めた。

 今年を締めくくる自身4戦目に向けて、試合の1週間前に到着した。サウジアラビアは冬季だが、日中は気温15~20℃という過ごしやすい気候で「涼しくて過ごしやすい」とうなずいた。「(日本から)マイナス6時間という時差もやりやすい。環境は整えてもらっているので、いいパフォーマンスを出せる。(試合前恒例の)メディアデーとかで気持ちも高まってきた。いよいよだな」と臨戦態勢に入った。

 このほど、階級を超えた最強ランクのパウンド・フォー・パウンド(PFP)1位だった世界5階級制覇王者テレンス・クロフォード(38)=米国=が引退を電撃表明した。現在PFP3位の井上は「引退は誰もが通る道」と受け止めつつ、近い将来の首位奪還も現実味を帯びるだけに「PFP1位になるにふさわしい試合をしたい」と力を込めた。その上で、ピカソ戦に向けては「期待を超えていくことを目指している。(KOは)毎試合頭に入れている。どの流れ、タイミングになるかは当日模索していきたい。無理にKOを狙うのではなく、しっかりボクシングを見せながら、荒々しい強引さではなく美しい展開を(見せたい)。(リング上で)向き合ったときの感じ方次第。相性もあるので。どうなるか楽しみにしてください」と語った。

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