井上尚弥「今回はKO決着」弟・拓真の天心打倒に刺激 27日、初上陸サウジ防衛戦へ「すごく仕上がっている」

 肉体美を見せる井上尚弥(撮影・佐藤厚)
 拓真(右)とマスボクシングを行う井上尚弥
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 サウジアラビアで開催されるボクシング興行「THE RING V NIGHT OF THE SAMURAI」に向け、4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(32)=大橋=が13日、横浜市内の所属ジムで公開練習を行った。WBC同級2位アラン・ピカソ(25)=メキシコ=との防衛戦。シャドーボクシングや、弟・拓真とのマスボクシング、ミット打ちを各1ラウンドずつ行い、準備を整えた。

 初上陸のサウジアラビアでの防衛戦へ、尚弥は静かに牙を研いでいた。

 「いつも通りこの時期は精神的にも肉体的にもすごく仕上がっている。理想とする展開はいくつか組み立てている。どんな展開にしろ、最後はしっかり、今回はKO決着したい」

 挑戦状を受けて立つ準備はできている。「自分の距離で戦いながら、ピカソの距離でも戦える準備はしている」と既にイメトレは万全。相手は足を止めた打ち合いを好むが、「そこはだらだらと付き合わない。打ち合うのではなくメリハリよく戦いたい」と展開を思い描いた。

 11月24日のWBC世界バンタム級王座決定戦では、弟・拓真が那須川天心に勝利し、王座に返り咲いた。ともにトレーニングに励み、当日はセコンドについた尚弥は「勝った瞬間、自分は抜け殻のようになるのかという気持ちもあった」というが、実際は「逆に刺激を受けた」と笑顔。「次の日の練習はすごく調子が良くて、モチベーションというか、気合をもらった」。この日も練習では拓真とのマスボクシングで汗を流した。

 今年4戦目となり、世界戦としては驚異的なペースで試合をこなしている。9月には名古屋でアフマダリエフ(ウズベキスタン)戦を終えたばかり。それでも「戦うことが好き。間隔を空けずに、常にこの緊張感と張り詰めた空気が非常に心地よい。苦ではなく、成長できた」とすがすがしい表情で語った。

 同興行には、来年5月に東京ドームでの対戦が計画されている中谷潤人も参戦するが、「相手のタイプも違うので、一切気にせず、しっかり勝つというところだけを目指してやっていきます」と尚弥。目の前の試合に全力で臨む。

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