判定負けの久田哲也「9割方あきらめる」引退示唆も「どうかな…」家族は涙

4回、久田哲也(左)に左アッパーを打ち込む京口紘人=エディオンアリーナ大阪(撮影・高石航平)
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 「ボクシング・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(1日、エディオンアリーナ大阪)

 同級スーパー王者の京口紘人(25)=ワタナベ=が3-0(115-112、116-111、117-110)の判定で、同級1位の久田哲也(34)=ハラダ=を下し、2度目の防衛に成功した。

 03年11月のデビューから実に15年10カ月かけてようやくたどり着いた久田の世界初挑戦。2回に右ストレートでぐらつかせるなど、自慢のカウンターでスーパー王者を追いつめたが、夢のベルトには届かなかった。9回に喫したダウンについては「やっぱりちょっと効きましたね」と認めながらも、仕留めにきた京口に「カウンターで倒し返そうと狙った」と最後まで逆転を狙った。「12ラウンドを戦うのは初めてだったけど、気持ちを切らすことなく最後まで戦えた」と気迫の打撃戦を演じた。

 家族の存在が支えとなった。妻・淳子さん(35)と長女・一歌ちゃん(9)、昨年11月に誕生した双子の朱莉ちゃん、乙葉ちゃんがリングサイドで観戦。「入場の時、嫁さん見たら泣いていた。泣くなやと思いましたよ。僕が泣きたかった。ついにこの舞台まで来たんだなと」。デビュー46戦目。平成以降の国内ではリック吉村の45戦目を上回る最も遅い世界初挑戦だった。「負けたけど、感動の一日だった」とかみしめた。

 淳子さんは「すごく熱い試合でした。本人が一番悔しいと思いますが、おつかれさまと伝えたい」と激闘をねぎらった。一歌ちゃんは試合後も涙が止まらず、淳子さんは「娘が試合で泣くのは日本タイトルを取った時以来ですね」と話した。

 今後について久田は「9割方あきらめる気持ち。全部出し切った」と引退に傾きながらも「どうかな…」と何度も繰り返した。「嫁さんがまた言うかな…あきらめるの?と」と再挑戦への思いも見せた。

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