新日本G1 棚橋がザックとの技術戦制し初勝利「ストロングはどこかにあるかも」
「プロレス・新日本」(18日、後楽園ホール)
真夏の祭典「G1クライマックス」Aブロック公式戦が行われ、前年優勝の棚橋弘至がザック・セイバーJr.を破って初勝利を挙げた。
棚橋は、タコのように絡みつく多彩な関節技の使い手ザックが得意とするグラウンドで真っ向勝負を挑むも、徐々にペースを握られる。テキサス四つ葉固めを仕掛けるチャンスもジム・ブレイクス・アーム・バーで返され、ギブアップ寸前まで追い込まれた。
だが終盤、ザックのサッカーボールキックをつかんでドラゴンスクリューを決めると、スリングブレイドで追撃。さらにハイフライアタックからのハイフライフローを放つもヒザで迎撃され、三角締めに捕らえられたが、ジャックナイフ式エビ固めで返してフォールを奪った。
技術戦を制した棚橋は「本当に今日は新鮮だった。こんなにもピュアな気持ちで試合をしたのは初めてとは言わないけど、すごい久しぶりだ」と充実の表情。「もしそこに、『ストロングスタイルは呪いです』を言ってしまった以前の棚橋がいたとしたら、ストロングスタイルはどこかにあるのかも知れないし、ひょっとしたら海の向こうで生きているかも知れない」と、かつて新日本プロレスが標ぼうしたストロングスタイルが命脈を保っていることを感じ取っていた。