【スポーツ】元女王イ・ボミは19年に復活するか カギは“おへそ回し打法” 

 女子ゴルフの元賞金女王でここ2年、成績が低迷している美人プロのイ・ボミ(30)=韓国=は2019年シーズンで復活できるのか。長期不振の原因はショットの不調が原因といわれているが、まずは今季の成績を振り返ってみよう。

 2018年シーズンは24試合に出場して予選落ち9回、棄権1回。最高順位はスタジオアリスの11位でトップ10はゼロ。12年から続いていた年間1勝以上が途絶え、賞金ランクは通算868万8475円で83位だった。

 各部門別データも見てみよう。最も成績に反映する平均ストロークは72・7635で全体の60位、平均パット数(パーオンしたホール)も1・8491で57位だった。他のデータもフェアウエーキープ率が61・3379で64位、パーオン率が64・2857で68位と軒並み低迷。飛ばしの部分でもドライビングディスタンスが233・96ヤードで53位とティーショットの飛距離も出なかった。

 男女ツアーを通じて年間最高賞金額の2億3049万7057円を記録した15年のデータを振り返ってみると、平均ストロークは70・1914で1位、平均パット数も1・7589で1位、さらにパーオン率も74・5880で1位とほぼすべての分野でトップに君臨していたから、雲泥の差があるといえる。

 スランプに陥った原因はショットの不調に始まったといわれる。精度の高いドローボールを操り、ドライバーショットはそこそこ飛んで曲がらず、アイアンショットは確実にピンに絡めてきたが、一昨年からは精度が落ちてきた。

 不調の原因というのは、一般的には複数あると考えられる。年齢、練習量不足、新しいクラブのミスマッチ、メンタル面の問題…。本人はそのあたりについて、11月の伊藤園レディースの際は「右から左への体重移動がうまくできない」ことを挙げていた。最近はその場で回転するスイングが流行しているが、やはり体重移動がうまくできないとボールは真っすぐには飛びにくい。

 あと1カ月足らずで明ける2019年。悩めるイ・ボミに復活の時が来るのだろか?その兆候はあるといえる。伊藤園レディースは2日目に5バーディー、ボギーなしの67をマークし、最終日も5バーディー、1ボギーの68。注目はパーオンホール数で2日目は18ホールすべて、最終日は18ホール中17ホールで記録している。

 最終日のホールアウト後、イ・ボミは「昨日は18ホール全部、今日は17ホールでパーオンしたんです。チャンスが来るからゴルフが難しくなかった」と久々に笑顔を見せていた。突然訪れた好調。その理由を本人が語ってくれた。

 「今まではちゃんと体重を左に乗せてフィニッシュできない状態でした。それが今週はできました。今まで足とか肩を引っ張って、なんとか体重移動できるようにしようとやってきましたけど、うまくいかなかった。それで今週はダウンでお腹を左へ回すように意識しました。別の言い方をすれば、切り返し以降でおへそが左を向くように意識する感じです。それで体全体で右から左へ体重移動ができるようになったんです」

 イ・ボミは本当に復調への階段に足を掛けたのか。課題は山積しているのかもしれないが、光は見えてきたようだ。(デイリースポーツ・松本一之)

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