【競輪】地元の古性優作が高松宮記念杯を連覇 今年2回目通算5回目のG1優勝
「高松宮記念杯競輪・G1」(18日、岸和田)
地元エースの古性優作(32)=大阪・100期・SS=が高松宮記念杯の連覇を達成。1走目の西日本1次予選で落車(再乗8着)したが、2走目から怒濤(どとう)の4連勝。決勝は脇本雄太の突っ張り先行に乗り、さばいて抜け出し1着。2月全日本選抜(高知)に続き、今年2回目、通算5回目のG1優勝を決めた。2着には中割り強襲の佐藤慎太郎、3着には稲川翔が入った。
古性がラインの力と責任感で地元G1を乗り切った。脇本マークから松浦をさばいて、差し脚を発揮。新田祐大以来(2016、2017年)となる高松宮記念杯の連覇、通算300勝も同時に達成とメモリアルな勝利を手にした。
「去年は1人で戦ったのでさみしかった。今年は脇本さん、稲川さんと3人で走ることができて安心感があった」とリラックスしてレースに臨んだ。
前受けを選択した脇本の戦法は突っ張り先行。連日先行で見せ場を作った新山を出させることなくレースを引っ張った。
「新山君の抑えが遅かったから脇本さんの(突っ張り)スイッチが入りそうだった。松浦さんがいいスピードで仕かけてきたので、止めに行き、3番手の稲川さんにチャンスがある走りをしたかったので判断して前へ踏んだ」とレースを振り返った。
今開催は開会式の選手宣誓から始まったが、1走目で落車のアクシデント。「がけっぷちからのスタート」と精神的に追い込まれた状況下でもきっちり結果を出した。「1走目は1番人気で落車。ファンに迷惑をかけたのに表彰式で声援をもらえてグッときました。今回の優勝で精神的に強くなれました」とシリーズを総括した。
2月全日本選抜に続き今年2個目のG1制覇。2021年静岡以来2回目のグランプリに期待は懸かるが「調整してグランプリに合わせるのは難しい。村上義弘さんが作った競輪を守りたい。ラインで決めること、1人でも多く近畿勢をグランプリに乗せることを考えてこれからも戦っていきたい」と目の前のレースに集中することを誓った。ラインの先頭でも番手でも奮闘する古性が夏のG1戦線を盛り上げていく。