「ファルコンＳ・Ｇ３」（１９日、中京）

　メンタルの成長が栄冠に結び付いた。最後の坂を駆け上がり、馬群から抜け出してきたのは２番人気のプルパレイ。３度目の挑戦で念願の重賞初Ｖを飾り、新種牡馬の父イスラボニータに初のタイトルをプレゼントした。

　「枠順が良かったですね。すごくいいところを通れて、直線もずっと手応えが楽なままでした」と振り返ったＭ・デムーロ。スタートは遅かったが、その後のリカバリーが実にスムーズ。中団の位置でラチ沿いをピッタリと回り、距離ロスを最大限に抑えた。須貝師は「ミルコが落ち着いてさばいてくれたね」と好騎乗をたたえた。

　未勝利戦－アスター賞と連勝するも、その後は３連敗。鞍上は「朝日杯の前は性格が悪くなっていた。ブリンカーとかメンコを使っても気持ちがなくなっていて…。でも放牧に出して、気持ちが帰ってきた」と前走クロッカスＳ２着で復調の手応えを感じていたようだ。

　オーナーと協議の上、次戦はＮＨＫマイルＣ（５月８日・東京）へ向かうことが濃厚だ。「今回も抜け出してからはやめていた。そういう性格だけど、能力はめちゃくちゃ高い」とＭ・デムーロ。まだ課題は残るが、通用する素質はあると信じて大舞台へ挑む。