【POG】モントライゼの全妹ソリッドグロウは31日函館でデビューへ(美浦発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。木村TMは今週も滞在先の函館からお届けします。

 皆さん、今年のセレクトセールの結果をご覧になりましたか?

 はい、そうですよね。とんでもないですよね。セリの前から今年は高くなるという前評判を聞いていましたが、その予想の斜め上を進んだ盛況ぶりにはため息しか出ませんでしたね。自分は今でもサンデーサイレンスこそ最強だと思っていますが、その直子がいた時代でも1億円を超えることは多くなく、億を超えた落札には会場から拍手が湧いていたものですが、今は1億円ごとき(この言葉選び本心ではありません)では特に反応もなし。セールの平均価格も5000万円を超える時代で全体の11・8%が1億円を超える落札となっているのでは億のありがたみも少なくなってしまいますね。

 ちなみに今の6歳世代~12歳世代までの競走馬1頭あたりの平均賞金獲得額はおよそ1400万円(中央のみ)。地方から転入してきた馬や、まだ現役の馬もいますし、諸手当も加算されるので実際はもう少し大きい額をもらっていると思いますが、G1を何勝もしているような馬が平均を引き上げてもこの数字です。いかに競馬でプラス収支に持って行くのが難しいか感じさせる数字だと思います。

 平均価格が3000万円を超えたのが2013年。その時もとんでもないセリだと思ったものですが、今や5000万オーバー。賞金額は大きく増えていないのに仕入れの値段だけが上がっているその根拠は、一記者にはよく分かりません。ただセール会場の雰囲気や、下見から普段の馬管理までをしっかりつくり上げている牧場の企業努力が優れていることもよく承知しています。それも年々レベルアップしてきていることも分かっています。それでも市場規模を考えれば、少しバブリーな感覚を覚えてしまうのは私の考えが古いのでしょうか?いや、私は所詮一般人。新しいも古いも超越した世界の出来事と思うしかないのかもしれません。

 すっかりセレクトセールコラムになってしまいましたが、筆者の函館出張も今週で終了。来週からは美浦での取材に戻ります。今週から少しずつ函館の気温も上がっているのですが、どうも関東はその非ではないほどの暑さという話…。帰りたくありません。

 いよいよ今週ベールを脱ぐかと思われたコリエンテス(牡、堀、父ディープインパクト、母イスパニダ)はなんと除外…。新潟開催に切り替えて調整するとのことですが、なかなか競馬場での走りを見ることができませんね。JRAレーシングビュアーという調教動画を見れるサイトでは入厩してからすぐにコリエンテスの動画を見られるようになっており、すでに1カ月以上も毎週の追い切り映像が公開されています。OP馬以上に調教動画が公開されている2歳新馬のデビュー戦は果たしていつになるのか。鞍上の予定なども考慮しながら決められるとのこと。

 POGドラフト会議で2位に指名したダノンギャラクシー(牡、国枝、父ディープインパクト、母ベネンシアドール)は先日美浦に入厩したとのこと。来週以降、生で馬を見られるのが楽しみです。

 函館に入厩しているソリッドグロウ(牝、池上、父ダイワメジャー、母ムーングロウ)は昨年の京王杯2歳Sを制したモントライゼの全妹。31日の函館芝1200mを横山武で予定している。

 レヴァンジル(牡、堀、父ドゥラメンテ、母トゥリフォー)は25日の新潟芝1800mでデビュー予定。鞍上は福永。(馬三郎美浦支局・木村)

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