【ダービー】アルアイン頂点リハ 好タイムで2冠奪取へパワフル駆け

 「日本ダービー・G1」(28日、東京)

 皐月賞馬アルアインが24日、抜群の動きを見せた。栗東CWで、馬なりながらもラスト11秒8の好タイムでフィニッシュし、ダービーに向けて万全の態勢が整った。皐月賞で悲願のG1奪取を果たした松山とともに、2つ目のタイトル奪取に挑む。

 底知れない成長力。動きは間違いなく前走以上だ。皐月賞馬に輝いたアルアインは、栗東CWで向正面からスタートする半マイル追い。筋骨隆々の発達した馬体を躍らせて、先行させたジークカイザー(4歳1600万下)を4角手前で射程圏に入れる。松山が軽く合図を送っただけで、ギアが一気に上がり、突き抜けるように首差先着。パワフルな脚さばきで、馬なりながら4F52秒8-37秒7、ラスト1Fは11秒8の好タイムをたたき出した。

 「動きは良かったですね。前走よりも硬さがないし、体全体をしっかりと使ってくれました」と松山は伸びやかなフォームを評価した。1週前の時点でも「前走より素軽い感じ」と上積みを感じ取っていたが、本番直前に、さらに上昇ムード。「前走(の最終追い)は抜け出してフワッとしたのがどうかと思っていましたが、そんなこともなかった。落ち着きがあるのもいいですね」と、鞍上がかすかに抱いていた不安点さえも打ち消した。

 2400メートルは未知の世界。ただ、ジョッキーが「折り合いはつく馬ですし、乗った感じは大丈夫」と言えば、トレーナーも「走りっぷりからすると、忙しい競馬よりは合うと思う」と前向きに話す。操作性の良さが武器で、充実している今の状態なら、克服する可能性は高い。

 勝ちにこだわる一戦だ。皐月賞を制覇するまで、JRAのG1は2着3回だった松山。悲願のビッグタイトル奪取は、同時にG1を勝てないジョッキーからの卒業ともなった。周りの反応、評価が一変した。身に染みて感じたのは、勝つことの大切さ。「やっぱり2着じゃ意味がない。ダービーは本当にみんなが目指す頂点のレースですし、2冠のチャンスがあるのはこの馬だけ。獲れるように頑張ります」。

 中途半端な結果を求めるつもりは毛頭ない。勝つか、負けるか。ひと皮むけた27歳は、頂点だけを見据えている。

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