阪神・岡田顧問 球児監督に“地獄想定”のススメ WBC組の開幕コンディションは「アカンと思っとかな」

 「予備」の重要性を説いた岡田顧問
 頭を下げる球児に声をかけ号泣する岡田監督=08年
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 阪神の岡田彰布顧問(68)が21日、大阪市内のホテルで開かれた甲子園歴史館運営会議の第17回理事会・定例報告会に初参加し、球界や球団にさまざまな提言を行った。藤川監督に対しては今年3月の第6回WBCに出場する選手は開幕時に苦しむことを想定するように提言。2008年は北京五輪に主力選手を送って失速。23年はWBCに2選手が出場したが、リーグ優勝と日本一になった。天国と地獄を知る経験者として、重みのある言葉を届けた。

 会が終わり、報道陣に囲まれると、熱い思いが止まらなかった。野球界と球団のさらなる発展のため、岡田顧問が多くの提言を行う中、藤川監督にも助言を一つ。それは今年3月の第6回WBCに出場する選手の起用に関する、考え方だった。

 「(開幕から)俺はそんなあてにしてなかったよ、そんなもん。してない、してない、それは。体調とか、いつもと違う意味での開幕を迎えるわけやからな。ゲーム感覚とか、いろいろ考えたら、それは難しいの当たり前やからな。それはもう最初から『あかん』と思っとかなあかんわ」

 国際大会イヤーに3度指揮を執り、天国と地獄を味わっている。阪神の監督1年目は04年のアテネ五輪にウィリアムスと藤本、安藤が出場。3人の不在も響き、4位に終わった。08年の北京五輪では藤川と矢野、新井の主力3人が出場し、首位独走から失速。シーズン後に監督を辞任した。

 一方で23年はWBCに湯浅と中野が出場したが、リーグ優勝と日本一を達成。この年は前年に59試合登板の湯浅が15試合登板と苦しんだが、石井や岩貞、加治屋らでカバーした。特に国際大会の後に成績が低下するのが投手。五輪はシーズン中、WBCは開幕前の開催という違いがあるものの、岡田顧問は「そのための予備を、ちゃんと準備しとかなあかんということやな」とアドバイスを送った。

 今大会には現時点でセットアッパーの石井、正捕手の坂本、打線の核となる佐藤輝、森下の4人が選出されている。投手はシーズンと使用球も変わり、調整を前倒しすることで難しさがある。野手は3人とも侍ジャパンでレギュラーが確約されているわけではない。

 「バッターにしても試合に出してもらったらええけど、こればっかりは分からへんからな。実戦感覚というか、そういう生きたボールを見る機会は少なくなるわけやからな」

 主力4人の代役は考えづらいとはいえ、戦力の底上げは必要不可欠。チームとしても新助っ人・ディベイニー、モレッタ(ともにパイレーツ)や、ドラフト1位・立石(創価大)、同2位・谷端(日大)、さらに現役ドラフトでヤクルトから獲得した浜田ら、新戦力もきっちり補強している。04年の五輪期間中、岡田顧問は藤川、久保田にチャンスを与え、飛躍につながったこともある。もちろん4人がシーズンでも活躍してくれれば不安は杞憂(きゆう)に終わる。岡田顧問としては当然、球団の連覇と日本一を願っている。そのためにも藤川監督の手腕が試される。

 ◆2008年と23年の阪神 08年は第1次岡田政権5年目のシーズン。この年の8月に開催された北京五輪では藤川球児、矢野燿大、新井貴浩の3選手が日本代表に招集された。前半戦首位快走だった阪神だが、シーズン中に主力3選手が抜けたこと、そして五輪後に新井の腰椎骨折が判明して戦線離脱したことなどが響いて最大13ゲーム差をつけていた巨人に逆転優勝を許した。

 23年は第2次岡田政権1年目。3月に開催されたWBCでは湯浅京己と中野拓夢が代表に招集された。中野は遊撃から二塁にコンバート、打順は2番で固定されて最多安打のタイトル。一方の湯浅は4月に出場選手登録を抹消されるなど最終的に15試合にとどまったが、リリーフ陣で石井らが台頭してリーグ優勝を達成した。

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