【関屋記念】横山典アクティブで決める

 「関屋記念・G3」(11日、新潟)

 史上4人目の偉業達成を狙う。横山典弘騎手(45)=美浦・フリー=が挑むのは、JRA全10場重賞制覇。今夏も随所で好プレーを披露している名手が、レオアクティブで歴史にその名を刻む。

 何よりも愛馬の勝利や将来を優先する。ゆえに横山典は自身の記録に固執しない。「でも知ってはいるよ。小倉で勝った時(09年小倉大賞典・サンライズマックス)だって“新潟で勝てば全場制覇か”とは思ったよ」。リーチをかけて以来、4度目の挑戦となる新潟での重賞参戦。現役では武豊、藤田に続く3人目の偉業へ、仕事人は静かに闘志を燃やす。

 数々の経験を経て、実績を積み上げてきた45歳はサラリと言う。「記録っていうのは巡り合わせなんじゃないかな」。今夏は主戦場を北海道ではなく、新潟に置いたことで、大記録に挑む機会が増した。あくまで自然の流れに沿い、そして結果を求めていく。ブレない精神が、円熟味を増す名手のパフォーマンスを支えてきた。

 関屋記念に騎乗するのは7年ぶり4度目。パートナーは強烈な決め手を持つレオアクティブだ。「最近はテンに全く行けない。だから短距離で序盤から、せかせる競馬をさせてみたかった。これで今回の追走が楽になってくれれば」と前走で1200メートルのバーデンバーデンC(3着)を選択した理由について解説。刺激を与えた効果が出ることを望んでいる。

 「背中が強い馬ではないから、コーナーで加速しづらい。条件は良くなる」。日本一の長さを誇る新潟外回り戦の直線。ノリらしい、鮮やかな差し切りで金字塔を打ち立てるか。

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