【アーリントンC】イナズマ充電完了

 「アーリントンC・G3」(23日、阪神)

 輝きを取り戻す。昨秋のデイリー杯2歳Sの覇者テイエムイナズマが、2カ月の充電を経てリフレッシュ。時間をかけて立て直しを図り、満を持して始動戦を迎える。調教でのパワフルな動きから、潜在能力の高さは相当なもの。近2走はレースの流れに乗り切れなかったが、力さえ出し切れれば重賞ウイナーの底力が黙っていない。激戦の疲れを癒してリセットされた今回、ガラリ一変があってもいい。

 勝つときは豪快。その半面、リズムを崩すと、とにかくもろいテイエムイナズマは、馬券の取捨が難しい厄介な存在だ。ファン以上に、担当の花田助手がそれを身にしみて感じている。「能力は相当なものを秘めているのですが…。あとは力の使いどころだけなんです」。近2走の大敗で、信頼を失った。復活への焦点は“心技体がうまくかみ合うか”に尽きる。

 まずは心の部分だが、前走後はひと月ほどプール調整でリラックス。気持ちをリセットしたことで、逆に闘争心が湧いてきた。「馬場入りした当初はピリピリしていましたが、調整を進めるごとに落ち着きが出てきました。今は程良い気合乗りです」。これなら久々でも力を出せるはずだ。

 馬体もグンと良くなった。14日の1週前追い切りでは、栗東坂路でこの日2番目に速い4F52秒7を計時。前肢を地面にたたき付ける独特のフォームで、力強く坂を駆け上がった。「見た目に大きくなりましたね。デイリー杯2歳Sのころよりも、明らかにパワーアップしていますよ」。短期間ながらも、確かな成長を感じている。

 最大の課題は技の部分だが、仕上げ人は反撃の手応えをつかんでいる。「前走はゲートを五分に出たのに、すぐに不利を受けて…。あれが全て。自分のリズムでさえ走れればもっとやれるはずです」。トリッキーな中山から、紛れの少ない仁川へ。初勝利を挙げた舞台で、重賞ウイナーが復活を誓う。

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