【ローズS】ジェンティル真価発揮

 「ローズS・G2」(16日、阪神)

 史上4頭目の牝馬3冠達成に向けて、前哨戦から力を見せつける。東西トレセンで12日、追い切りが行われ、ジェンティルドンナが栗東坂路で軽快な動きを披露した。馬体がひと回り成長し、動きにより力強さが加わった。父譲りの切れを武器に秋も堂々の主役だ。

 秋らしい涼しさに包まれた開門直後の栗東坂路に、2冠牝馬ジェンティルドンナは登場。軽いステップで最初の1Fを13秒8で通過する。前向きな姿勢を見せながらも力みは感じられない。徐々にギアを上げ、残り1Fで送られた鞍上の合図に瞬時に反応。ラチ沿いを弾むように駆け抜けて、4F52秒4‐38秒6‐12秒5を計時した。

 8月1日に滋賀県のノーザンファームしがらきから帰厩。5日には主戦の岩田を背に、上がり1F11秒9(4F53秒3)をマークするなど、順調に乗り込みを消化してきた。「1週前は強い負荷をかけたかったので、ジョッキーに乗ってもらった。今週はしまいを伸ばしたが(先週の)反動もなく、いい動きでした」と石坂師も納得する。 

 中団追走から半馬身差でライバルをねじ伏せた桜花賞。オークスでは直線、豪快に突き抜けて従来のレースレコードを1秒7更新する2分23秒6でV。父ディープインパクトが05年のダービーで記録した2分23秒3には及ばなかったが、同じく後続に5馬身差をつけるパフォーマンスで早くも同世代に敵なしを印象づけた。「桜花賞は自分から行くのではなく、嫌々に見えたが、オークスでは一生懸命に走ってくれました。勝つことが難しいのに、次元の違うレースをしてくれた」と師は圧勝劇を振り返る。

 実りの秋、さらに進化した姿を披露する。「背中に肉がつき、腹回りもどっしりした。まだ少し太いかもしれないが、いい馬になっている。より競走馬として完成した体になってきた」と目を細める。目標はもちろん牝馬3冠のかかる秋華賞だが「使うからには勝ち負けと思ってやってきた」と前哨戦からVを意識。快挙に向けて、まずは仁川で好スタートを切る。

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