【ローズS】ジェンティル手加減なし

 「ローズS・G2」(16日、阪神)

 3冠なるか‐。秋競馬最大の注目を集めるジェンティルドンナが始動戦を迎える。前哨戦でも態勢は万全だ。1週前には栗東坂路で4F53秒3‐11秒9をマークし、0秒7先着。鋭い反応で脚力を見せつけた。「あまり速い時計を出さないで、どれだけ反応するかを確かめた。春以上の反応だったし、道中の行きっぷりも良かった。瞬発力が備わっている」。またがった岩田は桜花賞以来、久々のコンタクトに納得の表情を浮かべた。

 オークスがレースレコードを1秒7も更新する5馬身差の圧勝。力の差を見せつけたが、春よりも成長しているというから驚きだ。「以前のように体が減る心配がなくなった。トモがとがった感じだったのが、丸みが出てパワーアップした。春はあんなにしまいの時計が出なかったからね」と井上助手が胸を張る。肉体面だけではない。「後ろから馬が来ると、嫌がるそぶりがあったけど、今は解消している。大人になった」と精神面でもタフさを身につけた。

 「秋華賞を想定した乗り方をする。落とせないと思っている」。主戦は口元を引き締めて決意を表した。本番は先でも、2冠馬の誇りにかけて負けるわけにはいかない。史上4頭目の牝馬3冠へ連勝街道を突き進む。

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