坂本花織さん涙の引退会見【一問一答】開始3分で涙腺崩壊「青春だったんだなと思います」トレードマークの笑顔の裏で「今季もたくさん泣いた」

 フィギュアスケート女子で五輪2大会連続メダルを獲得し、今季限りで現役を引退した坂本花織さん(26)が13日、神戸市内で引退会見を行った。

 質疑応答は、以下の通り。

  ◇   ◇

 (会見前に、挨拶に立ち)

 「本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。シスメックス始めすべてのスポンサー、関係者の皆様、ありがとうございます。私のすべての思いをお伝えできたらと考えております」

 (代表質問)

 -今の気持ちは

 「現役の間、練習、試合たくさんの感情に動かされ、結果に対して一喜一憂してきた。今、競技者でなくリンクに立ってる自分を客観視してみると、現役でリンク立つと言うことは青春だったんだなあと思います」

 -決断理由は?

 「正式に発表は今シーズン直前でした。北京終わって『あと4年』この辺がラストと覚悟決めていた」

 -日の丸背負って世界で戦うとは?オリンピックとは?

 「12歳で初めて国際試合出て、ジュニア成績出ず泣くこと多かった。シニアになってから代表としてやるべきことをやる、みんなを巻き込んでみんなで頑張ると言う気持ち芽生えた。オリンピックを一言で言うと『守り』どうしてもミスしたくない気持ちが一番出てしまう。過去3大会、攻め切れずに終わってしまった感じですね」

 -振り返って

 「かけがえのない時間。中野先生に怒られてなにくそと思ってやれてたのは、その時しかない。それがない今は物足りないかな」

 -今後は?

 「将来的には事業に専念。動ける内はアイスショーなど、スケートを知ってもらえるきっかけを作りたい」

 (各社質問)

 -一番思い出深い大会。

 「2022年モンペリエの世界選手権と最後の、チェコの世界選手権。モンペリエは北京で初めてメダル取って、1カ月後ピークに持って行かないと。その苦労の大変さ、メンタル崩れながら必死で練習して先生も厳しい言葉かけるところを慰めに。初めて世界チャンピオンになれた。最後は言わずもがなです」

 -神戸から一度も出ず、現役を貫いた理由。

 「離れられなかった。振り付け、合宿などで海外行く機会も多かったけど、技術指導は文句ないけど、中野先生、グレアム先生を超える先生がいなかった。2人がいるからこそ世界で戦えるようになった。私生活のこともたくさん教えてもらって、その教えに助けてもらった。おかげで何とかまともに生きてます」

 -笑顔、ポジティブを心掛ける理由。

 「無理矢理作ろうと思ってるのでなく、今の状況が楽しくて笑っている。試合、練習上手くいかなければ泣くし、今季もたくさん泣いた。ただその日限りにして『ここから立ち上がったらかっこよくない?』という考えでいます」

 -やり切った?またやりたい?

 「現時点ではやり切ったが一番あったんですけど、リンクでの選手みたら、競技者って特別。自分にはもうないんだなあ、という寂しさも感じます」

 -地元に向けた思いを。

 「私は幼稚園から大学まで全部神戸市内。地元の子たちとも久しぶりに会っても、たくさんしゃべってくれる。知らない人も通りすがりに話しかけてくれる。先日も教室で子供を連れてきた人がいて、ここから競技人口が増えてくれれば」

 -続けてこられた支え、原動力は?

 「常に中野先生から『次は何々を目指そう』と、具体的に、自分もそうだなと思える目標を掲げてくださった。自分もそれに出たい、という気持ちで練習に取り組んだ。ただ練習漬けでは頭も体も追い込まれるので、学校で周りの子を見てリフレッシュしていた」

 -りくりゅうも引退。どう思ったか。

 「割と前から聞いていた。いつニュースになるかは知らなかったけど。『ラスト一緒に頑張ろうね』という話をしていた。私の個人戦フリー終わって集まった時も『やっと終わった』って、晴れ晴れした顔で話していましたね」

 -これからのフィギュア界について思うこと。

 「来シーズンの、ジュニアから上がってくる選手がたくさんいるし、上が抜けて、誰が勝っても全日本は初優勝なので楽しみ。アイスダンスもレベルが高いカップルが多いので、年末の全日本が楽しみ過ぎます」

 -今日、白の衣装にしたのは?

 「特に理由はなく、黒だと正式な感じになるので、これにしました」

 -幼少期?

 「写真見るとどれも笑顔。コケても笑ってるので、好きだったんだな、と」

 -そのころの自分やお母さんに声を掛けるなら。

 「そのまま伸び伸びやりなさい。(母には)ありがとう。大阪までの送迎も、日が変わってもやってくれてたし、成長期の体重管理などもやってくれて感謝してます」

 -どんな指導者になっていきたい?

 「分かりやすくいうと、中野先生のような先生。技術だけじゃなく人間性の部分も伝えられたらなあと思っている。人間性はまだ未熟なので、これからも中野先生から吸収していきたい。技術は、それぞれの子に合った指導を自分らしくできたら」

 -子供たちに一番伝えたいこと。

 「自分も器用で何でもできた訳じゃない。今では『花織と言えばダブルアクセル』と言われるようになったけど、それも2年くらいかかった。出来ないことも諦めず、勝ちたいなら一生懸命やるしかないんだよ」

 -21年という時間。

 「始めはスケートより水泳が週5。それからスケート漬けになって、ノービス、ジュニアまでは反抗期もあって、いい方が少ないけど、ここ一番で勝つ、みたいなことでした。いろんな悔しい、いろんな嬉しいを経験してきた。最後の最後もオリンピックではこんな形?というのもあり、世界選手権ではみんな暖かくて…。一言では表せない、いろんな景色を見てきた」

 -一番好きだった、苦労したプログラム?

 「困ります。どうしよう…。シニアに上がってからのフリーが全部好き。それぞれの良さ、自分らしさありつつのプログラムだったので、一番は難しい。苦労したのはジャネットジャクソンとタンゴの2つは尋常じゃないくらい大変でした。2分50秒にこれだけ動きを詰め込むの?という感じで容赦なくきたので大変でした」

 -周囲を巻き込んでいく、という自身について。

 「忘れたけど、自分だけよくて、他の子たちがミスして勝てた大会があって。嬉しいけど、おめでとうといいづらいことが。全員ベストの演技で争いをしたい。戦いには緊張感必要だけど、会場で勝手に湧いてくるので、なるべくリラックスして、全員がベストの状態で試合に挑んでいきたいという気持ちがあるので、(他の選手に)声がけして、緊張していれば一緒にお散歩行ったりするようになりました」

 -そういう関係性の中で、逆に支えられたことは?

 「一番は一緒に練習しているクラブの子たち。納得いかないことが出てくると、泣いてしまうクセがあるので、そういう時、慰めてくれたり『こうしたら?』と言ってくれたり。身近な存在に助けられて。オリンピックから帰って来た時には『私も悔しかった』って言ってくれて、一緒に泣いたりしましたね」

 -一番の武器は?

 「前半はジャンプの迫力が持ち味。シニアに上がって1、2年はジャンプで加点を稼ぐ気持ちでした。後半になってスケーティングを学ぶ機会が増えてスケートの伸び、疾走感というところは誰にも負けないとは…。難しいですねえ、なんかいい言葉ないですか?」

 -路頭に迷った時期は?

 「2019、20シーズン、マトリックス1年目のシーズン。大学1年生で学校に行く、ペースをつかめない時期でもあって、スケートも前の2シーズンが平昌五輪と埼玉の世界選手権があって、平昌に出られたことをまぐれと思われて来なくて、日本での選手権もあって、頑張ったんですけど、その反動が来て。好きなのに向上心がなくなって、何のために練習しているのか分からなくなって、悪循環から抜け出せず、グランプリ2戦とも4位、全日本6位」

 (続けて)

 「その後、コロナが来て、『合法的に休める』と思ったんだけど、『みんなは(滑れなくても)陸で頑張ってるのかな』と思って1カ月半、前向きにトレーニングするようなことがあって。(抜け出す)きっかけはコロナでしたね」

 -性格、キャラが成長につながっったことは?

 「性格が競技では邪魔。このキャラが真剣に大人っぽいことできない『引かれる』と思ってたので。北京終わって2シーズンくらい、フィーリンググッドのフリーした時、普段の自分を切り離してプログラムできるようになったので、性格は長い間、邪魔されてました」

 -引退後、やってみたことは?

 「現役時代も好きなことやってきたので。強いて言えば、お母さんの作るコロッケ食べたいとは言ってたので、3月31日に帰国して『これ、コロッケ』て渡してくれたのは、その日のうちに食べました。脂っこいものとかは、なるべく食べないようにしていたので」

 -神戸、関西のスポーツ、フィギュアをどう盛り上げる?

 「今、シスメックスのリンクに人が増えているのは嬉しい。その人を手放さないよう、『楽しいんだよ』ということを伝えていきたい」

 -人前に立つとき、大事にしてきたことは?

 「先生方、連盟の方々、本当に自分が良くなるよういろんなことを教えてくださった。家族も支えてくれた。ありきたりになっちゃうんですけど、感謝の気持ちを忘れない、というのは大前提。教える立場は人のため、自分の時間を割いて、貴重な時間を費やしてくれている、というところは下の子たちに、伝えていきたい。もっといい言葉で言いたかったのに~、思いつかなかった」

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