萩野公介168日ぶり復帰戦で「幸せ者」 休養は「必ず東京の本番で生きてくる」

200メートル個人メドレー決勝で銅メダルに輝き、笑顔の萩野公介(撮影・開出牧)
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 「競泳・W杯東京大会」(3日、東京辰巳国際水泳場)

 リオデジャネイロ五輪男子400メートル個人メドレー金メダリストで、不振から休養していた萩野公介(24)=ブリヂストン=の復帰レースは、200メートル個人メドレー決勝で2分00秒03の3位だった。

 思い、悩み、苦しみ、自分自身と向き合った上で復帰の道を選び、帰ってきたこの舞台だ。決勝の入場コール。萩野が登場すると、会場はこの日一番の温かい拍手で沸いた。落ち着いた表情で真っすぐに前を向き、スタート台に立った萩野。前半2種目を終えて3番手で折り返すと、最後の自由形で追い上げたが、そのまま3着でゴールした。

 直後の場内インタビューでは「正直緊張したし、大丈夫かなって気持ちもあったけど、名前を呼ばれて、皆さんの温かい拍手と声を聞いたら大丈夫だなって思えた。自分なりの100%は出せたと思う」と振り返った。また「久しぶりのレースだったので、まだまだな部分はいっぱいあるけど、まずはこういう素晴らしい環境で、たくさんの人の前で、僕の好きな水泳を見てもらって、応援してもらって、なんて幸せ者なんだろうって思いました」と大声援に感謝した。

 東京五輪まで1年を切った中、味わった久々の緊張感。思いは新ただ。「東京五輪に向けて1日1日と時間が進んでいく中で、自分の判断でたくさんの人に迷惑を掛けながらも休むって選択をした。今日のレースも東京五輪に向けては、もしかしたら最短の道ではなかったかもしれないけど、僕の中では『それがあったから』って今の段階ではなっているし、これが必ず東京の本番で生きてくると思っている」と前向きに話した。

 ◆萩野公介のここまでの歩み

 19年2月16日 コナミオープン400メートル個人メドレー予選で自己記録より17秒以上遅いタイムに終わり、決勝を棄権。大会後に予定していたスペイン高地合宿も回避した。

 3月15日 日本選手権欠場を発表し、休養を宣言。「理想と現実の結果の差が少しずつ開いていき、モチベーションを保つことがきつくなっていきました」とマネジメント会社を通じてコメントした。7月の世界選手権出場の可能性が消滅。

 6月6日 会見で復帰を宣言。東京五輪へ「目標はずっとぶらさず複数種目での金メダル獲得」と話した。

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