カープ大瀬良「覚悟」のCSブルペン待機 異質の役割も全力で「どこで投げようが変わらない」
広島の大瀬良大地投手(32)が12日、ブルペン待機するCSファーストSに向け、覚悟を口にした。負ければ終わりの短期決戦を勝ち抜くため、新井監督は早い回でも勝負どころと見ると、先発投手に代打を送るなど積極的な采配を執る構えだ。役割は「勝利の方程式」につなぐこと。チームの勝利のために全力で腕を振る。
短い言葉に思いを込めた。大瀬良は「チームの力になりたい」と言って口元を引き締めた。CSファーストSはブルペンから出番に備える。シーズンと異なる役割を全力で全うする決意だ。
第1戦の先発はチーム最多11勝を挙げた床田に託され、2戦目は9勝の森下が担う。最大3試合の負けられない戦い。新井監督は超攻撃的采配を振るう構えだ。序盤でも分岐点と判断すれば先発投手に代打を送り、仕掛けていく。長い回を投げ抜ける大瀬良が後に控えることで、首脳陣は先手を打ちやすくなる。
エースは今季6勝11敗でシーズンを終えた。CSファーストSで先発できない悔しさはある。「そういったものは持っていないといけないと思う」。その上で目指すのはチームの白星と強調。「そこが一番。気持ちとしては、どこで投げようが変わらない」と力を込めた。
覚悟も言葉にした。
今季はリーグ優勝こそ逃したが、2位を勝ち取った。5年ぶりのAクラスは、伸び盛りの若鯉を中心とした強力な救援陣の存在があったからこそだった。
「彼らのプライドもあると思うし、投げるときは結果を残さないといけない。しっかりと覚悟を持って、強い気持ちで一緒に戦っていきたい」。重圧も力に変えて全力で腕を振り抜く。
15、16年は主にリリーフを務め、17年のDeNAとのCSファイナルS第5戦では、四回からマウンドに上がった。シーズンは19年9月23日・中日戦での救援登板がある。過去の経験が今回のCSで生きてくる。
8日の伯和ビクトリーズ戦との練習試合では、四回から2番手で登板し3回を投げた。ブルペンで気持ちを高めたり、投球練習の5球で試合の雰囲気を感じ取ったりするなど本番を想定し動いた。「思い出すような形で動きもやらせてもらった。対応できると思う」。準備は終えた。
栗林、島内、矢崎ら勝利の方程式に全員でつなぎ、一丸で勝利を目指す。総力戦で臨む短期決戦。投手陣の大黒柱である大瀬良が存在感を示す。





