清宮 W杯初弾!!苦しんで「やっと分かった」110号 2位で2次リーグへ

 「U-18W杯・1次リーグB組、日本12-0南アフリカ」(5日、サンダーベイ)

 日本は南アフリカに12-0で七回コールド勝ちし、4勝1敗のB組2位で1次リーグを終えた。「4番・DH」でフル出場した主将の清宮幸太郎内野手(3年)が、高校通算110号となる右越えソロ。今大会自身初アーチを放ち、既に進出を決めていた7日開幕の2次リーグへ弾みをつけた。

 澄んだ異国の空気を、代名詞の豪快な弾道が切り裂いた。待ちに待った一発に、どっと沸く日本ナイン。「気持ちよかった。みんながすごく喜んでくれて、それが一番うれしい」。悠然とダイヤモンドを一周して本塁を踏むと、清宮の顔に満面の笑みが浮かんだ。

 7点リードの四回2死。相手2番手右腕が投じた113キロの外角球を、力みのないスイングで捉えた。打った瞬間にそれと分かる右越えソロ。この日、日本から到着した母・幸世さんの前で、きっちりと勇姿を披露した。

 前日まで13打数2安打。体の開きを抑えようと、逆に右肩が内側に入り過ぎていた。大藤ヘッドコーチと修正点を確認。試合前には、小枝監督に「じゃあ、開けばいいじゃない。最初から楽にしておけばいい」と助言をもらっていた。

 カナダ入り後、清宮は意を決して小枝監督の部屋を訪ねた。消灯前の約30分間。主将としての自分なりの考えを打ち明けると、求められる姿を懇々と諭された。「50年近く指導者をやっていて、部屋に選手が来たのは初めて」と指揮官も驚く行動で最良の道を探り、大会に臨んでいた。

 2度目のW杯で放った初本塁打。苦しんだ分、得たものも大きい。「何か違いましたね。やっと分かったというか。柔らかさ。これが自分らしさかな。だんだん分かった気がします」。つかみ始めた打撃の新境地に、手応えを隠さなかった。

 高校生活で放ったアーチは110本になった。108号以降の3発は木製バットで加算。「中途半端な数字よりは、響きもいい。節目の一本だったかな」と気分よく2次リーグを迎える。「これから負けられない試合が続く。もう一回、気を引き締めていきたい」。世界一奪取には欠かせない主砲の言葉に力強さがよみがえった。

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