岡崎の恩師・黒田氏&山村氏が祝福

 「W杯アジア2次予選、日本5-0シリア」(29日、埼玉スタジアム2002)

 既に最終予選進出を決めている日本が最終戦でシリアに5-0と圧勝し、E組首位通過を決めた。FW岡崎慎司(29)=レスター=は史上5人目となる国際Aマッチ通算100試合出場を達成した。守備では2次予選全8試合を無失点で締めくくった。

 日本人FWとして史上初の国際Aマッチ通算100試合出場を達成した岡崎の偉業に、2人の恩師も喜びの声を上げた。

 兵庫・滝川二高時代の監督、黒田和生氏(67=台湾代表ユース育成統括)は「すごいことですね。代表に選ばれるようになることも予想していなかった。いろんな記録を伸ばして驚異です」と驚きを隠さなかった。

 「考える力が付いて、心の強さと一体になった」と、成長曲線を描き続ける愛弟子を評価。「他クラブの生徒からも好かれ、周りに人が集まる男だった。学校スポーツの良さでもあるが、教室で人間性が磨かれた」と、高校時代を振り返った。昨年6月に黒田氏が神戸市内でトークショーを行った際には、岡崎がサプライズでビデオレターを届け、黒田氏は感激のあまり思わず涙を流したという。

 兵庫・宝塚ジュニアFCで小学2~6年まで岡崎を指導し、プロ入り前に座右の銘となる『一生ダイビングヘッド』の言葉を贈った山村俊一氏(40)は「歴代のすごい選手ばかりのところにアイツの名前が並ぶのは違和感がある(笑)。でも、そこまでの選手になったんやな」と感慨深そうに話した。小学時代は叱ると下を向いてしまう「打たれ弱い子」だったが、「率先して試合に出られない子と基礎練習をやってくれた」と思いやりのある一面もあったという。

 岡崎は2人の恩師と折に触れて連絡を取り合っている。師弟の絆は遠く離れた今も、固く結び付いている。

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