広島・坂倉 復活へ号砲1号 正妻はオレ!3戦ぶり先発マスクに燃えた 完全復調へ「もっと良くなる」

 4回、坂倉は戸郷(左)から右越えにソロを放つ(撮影・佐藤厚)
 4回、ソロを放ち、ナインとタッチを交わす坂倉(撮影・西岡正)
 6回、坂倉は右腕に死球を受ける(撮影・佐藤厚)
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 「巨人9-4広島」(12日、東京ドーム)

 広島の坂倉将吾捕手(25)が今季初本塁打で敗戦したチームに希望の光を宿した。3-1の四回先頭で右翼への一発。開幕から不振に苦しんでいる中、3戦ぶりのスタメン起用に応えた。チームは先発・九里が2点リードの六回に一挙7点を失い、逆転負け。勝率5割復帰とはならなかった。

 復調への号砲となるアーチが舞い上がった。今季12戦目、自身31打席目にして、ようやく生まれた今季初弾となる1号ソロ。不振に苦しむ末に飛び出した快音に坂倉は「うまく打てたと思います」とうなずいた。チームは痛恨の逆転負け。捕手として流れを止めきれなかった責任を感じつつ、打撃面では確かな手応えを得た。

 四回先頭で迎えた2打席目。相手先発・戸郷に追い込まれながらも、最後はフォークを捉えた。内角に制球された球に対し、やや体を引く形となり、強振はできなかったものの、打球は右翼席最前列に到達。「引っかいたやつなんですけど、本当に良かったです」と独特の表現を用いながら喜び、これがチーム全体でも開幕3戦目以来、2発目のアーチとなった。

 試合前の時点で打率は・179。10、11日の阪神戦(甲子園)はスタメンマスクを会沢に譲り、出場すらなかった。この日が3戦ぶりのスタメンで、開幕戦以来の5番起用。「ずっと打てていなかったし、2試合(スタメンからも)外れていたので、とりあえず1本打てて良かったです」。練習試合とオープン戦も含めて、今年初めての一発に安堵(あんど)感も胸に押し寄せてきた。

 朝山打撃コーチは坂倉について、「練習での状態は上がってきている」と強調した。試合でも打撃フォームで“間”が作れるようになってきた点を評価し、「バッターは1本のヒット、ホームランで精神的な部分も変わってくる。ここから先も長い。小園や坂倉などの若い人間が引っ張っていかないといけない」と完全復調を期待。坂倉自身も「まだまだこれからだと思います。もっともっと良くなるように頑張ります」と、さらなる上昇の余地を感じ取る。

 昨季は12本塁打のうち、6発が九里が先発の試合で、この日も右腕を援護する一発となった。しかし、六回に九里が一挙7点を失っての逆転負け。捕手としてリードしきれず、「しっかり反省して、勝てるように頑張るだけです」と扇の要としての責任もにじませた。

 中軸としての風格漂うが、また25歳の若武者。酸いも甘いも経験しながら、次はチームを勝利へ導く。

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