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野球の試合は最後まで見たい なぜ日本では「ハイジゲーム」が繰り返されるの

 阪神ファンの僕は、サンテレビにとても感謝している。この地方ローカルテレビ局は阪神戦中継の時、必ずプレーボールからゲームセットまで放送してくれる。日本の地上波では珍しいけれど、これが米国では当たり前だったりする。きっかけは「ハイジ(Heidi)ゲーム」と呼ばれる50数年以上前に放送されたアメフトの試合だ。

 1968年11月のジェッツvsレイダースはかなりの長時間ゲーム。おかげでテレビ局は試合途中にもかかわらず、次の番組に切り替えざるを得なかった。すると放送終了後、レイダースが残り1分間で2タッチダウンを奪う劇的な逆転勝利。その後、激怒した視聴者からの電話がテレビ局に殺到した。最後まで見たかったのに「ハイジ(邦題=アルプスの少女ハイジ)」に切り替わったのはいただけないと。

 この“事件”を受けて規定ができ、米国のテレビ局は必ず試合終了まで放送しなければならなくなった。ところが日本の地上波はずっと「ハイジゲーム」の繰り返しだ。ナイターの場合、ほとんどが夜9時で放送終了になるから試合終盤を見ることができない。数年前に阪神が9点差をひっくり返した試合(デーゲームだったけど)も七回途中ぐらいで放送が終わってしまった。まだ7点しか返してなかったのに。

 もう一つ不満を言わせてほしい。CMが終わると試合が進行していることがある。すでに2死とか、いきなり走者が二、三塁の場面だったり…正直、勘弁してほしい。これが連ドラだったら。主役の男性が女性に告白をするタイミングでCMに。ちょっと長めにCMを流してから物語に戻ります。え?もう、付き合ってんの?どうしたん?告白は?キスは?そっか、CMの間に終わったのか…っておかしいでしょ?どうして野球の放送ではそれが許されるのだろう。

 今は野球を見るならケーブルテレビやネットストリーミングサービスが主流かもしれない。娯楽ならYouTubeやNetflixの選択肢もある。地上波での野球の視聴率が低くなるのは仕方ない。だけど、この中途半端な放送だけはやめていただきたい。試合途中までで満足する野球ファンはいないし、たまたま見ていた野球ファンでない人も「野球って面白い!」とは思わない。あくまで個人的な要望ですが…とりあえずサンテレビに放送権を渡してもらえないかな?(笑)

 ◆トレバー・レイチュラ 1975年6月生まれ。カナダ・マニトバ州出身。関西の大学で英語講師を務める。1998年に初来日、沖縄に11年在住、北海道に1年在住した。兵庫には2011年から在住。阪神ファンが高じて、英語サイト「Hanshin Tigers English News」で阪神情報を配信中。

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