高橋遥 踏ん張った6回0封 勝利ならずも魅せた真っ向勝負
3枚
「中日1-0阪神」(30日、ナゴヤドーム)
勝ちたい思いを込めた92球だった。阪神の高橋遥が6回を投げ、2安打無失点。最大のピンチを招くも、何度も、何度も汗を拭いながらしのぎきる。6個目の「0」をスコアボードに刻む最後のアウトを奪うと、思わずほえた。
しびれる投手戦の中、マウンドで一人踏ん張り続けた。「ここ何試合か、踏ん張りきれなくて。今までならあそこで打たれていたと思います」。勝負どころとなった六回。2四球と安打で、1死満塁の大ピンチを招くと、ここで4番・ビシエドを迎えた。息を大きく吐く。そして2球目だった。痛烈な打球を浴びるが、これが中飛に。そして続く高橋は投ゴロに仕留めた。
相手に先取点はやらない-。真っ向勝負を挑み続けた我慢の時間だったが、その表情が晴れることは最後までなかった。「早い段階で降板してしまって、ふがいない気持ちです」。反省するのは、六回に出したムダな2四球。試合は作った、それでもチームは勝てなかった。この悔しさを胸に、次戦こそ勝利を呼び込む。