藤浪、得意ドームで初完投星狙う!

 得意のドーム球場で、今度こそ正真正銘の初完投だ!阪神・藤浪晋太郎投手(19)が12日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場で行われた投手練習に参加。次回は18日のヤクルト戦(京セラドーム)が予定されるが、今季3戦2勝無敗と得意のドーム球場で、プロ入り初完投を目指すと宣言した。

 登板を重ねるごとに、成長を遂げる黄金右腕。巨人の背中を追い続ける戦いの中で、これほど頼もしい存在はない。

 前日の中日戦(ナゴヤドーム)では、プロ最長の9回を投げ無失点。これも自己最多の132球で、8勝目を挙げた。それでも「去年も(甲子園で)投げていたので、特に(疲れなど)ないですね」と平然と話す。

 開幕当初は球数制限を設けるなど、初めてプロのシーズンを1年間投げ抜くために、首脳陣が配慮していた。だが今は、そのリミッターも存在しない。解き放たれたかのように、底知れぬ力を見せ始めた。

 「体力がついたとは思えない。試合への慣れじゃないですかね」と自己分析をする藤浪。そして右腕に、日程をも追い風となる。酷暑の中で続く、厳しい夏の戦い。だが次回登板は京セラドームでのヤクルト戦が予定される。これで8月に入り、3試合連続でドーム球場での登板だ。

 これには「屋外よりも涼しいですし、やりやすいといえばやりやすい。プラスになるんじゃないですか」と話した。言葉が示すとおり、藤浪のドーム球場登板は今季3戦2勝無敗。4日の巨人戦から15イニング連続無失点としている。

 高校時代から無敗を続ける聖地・甲子園に次ぎ、相性の良さを誇るドーム球場。この環境を最大限に生かし、先発として自身が目指す「完投」をクリアするつもりだ。

 前回の中日戦は9回無失点も、試合は延長戦に入りプロ初完投とはならなかった。だが、成し遂げるのも時間の問題。「試合を通して球数を投げることで、完投に近づいている。夏場に入ってきて、体も動くようになっている。そのへんが大きい」と、藤浪も手応えを口にした。

 シーズンも後半戦。フル回転の中継ぎ陣に疲労の色も浮かぶ。初完投を果たすことは、これまで支えてくれた救援陣への恩返し。そして「あきらめない」とする頂へ、チームを導く要素となる。

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