大和、OP戦首位打者!開幕2番確定や

 「オープン戦、阪神0-8ヤクルト」(13日、甲子園)

 阪神の大和内野手(25)が2安打を放ち、打率・389でオープン戦首位打者に立った。首脳陣は開幕2番を急成長した背番号0に託す方針。侍ジャパンの井端のようにバント、右打ち、勝負強さを兼ね備えた2番打者が猛虎復権へのカギとなりそうだ。なお試合は六回終了後、雨天コールドゲームにより0‐8で敗れた。

 打席に向かう大和に聖地のスタンドから大きな声援が飛ぶ。もう誰も、守備だけの選手とは思っていない。新型猛虎打線のつなぎ役となる2番。キャンプから急成長を遂げ、自らのポジションを確立した25歳の快進撃が止まらない。2安打でオープン戦打率・389とし、首位打者に立った。

 その数字も決してフロックではない。一回1死走者なしで迎えた第1打席、小川の鋭く曲がる外角カットボールをお手本のように右前へクリーンヒットを放った。

 猛虎打線が五回まで3安打に封じ込まれる中で、ルーキーに先制パンチを浴びせた大和。さらに六回の第3打席で、今度は守護神・バーネットが投じた外角ボール気味のスライダーをうまく拾って左翼線へ落とした。技ありの二塁打に「たまたまです。でも状態は良い。直球のタイミングで待って変化球に対応できている」と語る姿には風格すら漂う。

 キャンプ中の実戦から2番を任され、バント、右打ち、エンドランと色んな制約がある中で高打率を残してきた。「打席の中でいろいろ考えながらやっている」と語るように、より多くの打席数を消化していることが飛躍へとつながっている。

 今季の対外試合でスタメンを外れたのは8日のロッテ戦だけ。ほとんどの試合に中堅でフル出場を果たしており、生来の体の強さが打撃技術の進歩を支えている。樟南高校時代、大和は一度だけ肘にテーピングを巻いて試合に出たことがあった。その際、今でも恩師と慕う枦山監督(現在は退任)から「調子に乗るな!」と一喝された。

 「それが一番、記憶に残っています」と苦笑いで明かす大和。ゲームに出る以上、表には出すな‐。キャンプからの蓄積疲労もある。ただ恩師の短い言葉に込められた教えを守るからこそ、人前で疲れた様子や痛がるそぶりは絶対に見せない。常に、同じ姿でグラウンドに立ち続けている。

 右打ち、バントだけでなく、自ら打って中軸へつなげられるようになった大和。昨季の得点圏打率・371が象徴するように勝負強さも兼ね備えており、侍ジャパンの2番・井端のような理想型へ歩みを進めている。

 以前から黒田ヘッドコーチは「大和が打ってつなげるようになったのは大きい。攻撃の選択肢が増える」と高評価。首脳陣は開幕2番を大和で行く方針を固めている。オープン戦で首位打者に立てるほどの力を公式戦でも発揮できれば‐。阪神の野球は間違いなく、面白くなる。

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