西野監督“セネ狩ル”で16強決める「勝負を懸ける2戦目になる」

 「ロシアW杯・H組、日本-セネガル」(24日、エカテリンブルク)

 サッカー日本代表の西野朗監督(63)は23日、1次リーグ第2戦のセネガル戦(日本時間25日0時開始、エカテリンブルク)を前に前日会見に出席。勝利すれば、16強進出が決まる一戦へ「3戦目は敗者復活戦。多少のリスクはあっても、勝負を懸ける2戦目になる」と必勝を誓った。チームは試合会場で冒頭15分間を除く非公開で最終調整を行った。

 一戦必勝、こざかしい計算は要らない。勝てば、第3戦を残して決勝トーナメント進出が決まる可能性のあるセネガル戦。引き分け狙いの可能性を問われると、西野監督はしっかりとした口調で語った。

 「3戦目まで持っていくか、持っていかないかっていうことだが…。3戦目、これは敗者復活のゲーム。もう2戦目で決めないといけないと、(コロンビア戦)翌日に選手に伝えてある。多少リスクがあっても、ここで目指させるべき。勝負を賭ける2戦目でなければいけないかなと」

 快勝に沸いた19日のコロンビア戦でも、ハーフタイムのロッカーで「引き分けでも良い」と周囲に語っていた選手の意見を一蹴。「私自身は、これは勝たないといけないゲームであり、勝てるゲームだと。その中で勝ちにいく戦術、戦略を与えて選手を送り出した。そして、今は首位に立っています」と勝利の舞台裏を振り返る。

 みなぎる気合の裏には、自身にとっての失敗体験があった。96年のアトランタ五輪。初戦でブラジルを撃破する“マイアミの奇跡”を演出も、中1日で迎えた第2戦のナイジェリア戦は敗北。第3戦目のハンガリー戦に勝利したが、決勝トーナメントには進めなかった。「相手がセネガル、ポーランドのどちらかでも、2戦目の勝ち点に対する意識としては、最高の勝ち点(3)を目指す。多少リスクがあっても、目指させるべきなのが、今ではないか」と語る。

 余裕も光った。セネガルメディアから、身体能力のあるセネガルへの対処法を聞かれると「(小柄な)乾、大島に(体重を)5キロ増やせ、(身長を)5センチ伸ばせという調整に失敗して、それ以外の対応を余儀なくされている」と話し、会場の笑いを誘発。さらに、先発メンバーについても「スタートメンバーはコロンビア戦の、とは現時点で考えています」とまさかの“予告先発”まで飛び出した。

 「恐れることはまったくない。われわれのチーム力には大いに自信を持って臨みたい。恐れると言うよりは、どう攻略するか、楽しみに考えたい。それを明日、見せたい」。勝負師・西野朗の顔が、そこにはあった。

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