日本代表 ジャーメインでE-1連覇 韓国に1-0で3連勝!3戦5発!大会得点王でMVP「キャリア終盤でチャンスもらった」
「東アジアE-1選手権、日本代表1-0韓国代表」(15日、龍仁)
男子の最終第3戦が行われ、日本は地元韓国を1-0で下して3戦全勝とし、2大会連続3度目の優勝を果たした。最優秀選手(MVP)には、計5ゴールで得点王のジャーメイン良(30)=広島=が選ばれた。韓国は2勝1敗。世界ランキング17位の日本は、同23位の韓国に通算16勝23分け40敗となった。
主将のDF長友が力強く優勝カップを掲げた。隣の森保監督とともに、“Jリーグ選抜”26人が敵地・韓国で歓喜に沸いた。互いにトップの海外組がいない中、ライバル韓国を相手に、初の3連勝とし大会2連覇。チーム一丸でつかみ取ったタイトルだが、最大のインパクトを残したのは30歳で初招集の“崖っぷち”だったジャーメインだ。
3戦5発で大会得点王&MVPに輝く大活躍。初戦の香港戦では、前半26分までに4得点の大暴れで猛アピールした。代表デビュー戦での4得点は、1930年の若林竹雄以来95年ぶりで歴史に名を残すほどの衝撃だった。この日も前半8分にV弾となる先制ゴール。「韓国相手に得点を取って、自分に自信も欲しい」という貪欲さが結果に表れた形だ。
有望な若手がすぐに海外クラブでプレーすることが多い昨今の日本。30歳という年齢かつ国内組のジャーメインは、現実的に代表入りへ極めて厳しい立場だった。さらに今季リーグ戦23試合4得点で、一部SNS上では選考に疑問視の声も。それでも「キャリアの終盤でチャンスをもらった」と意気に感じ、3試合でリーグ戦の得点数を上回ってみせた。
ジャーメインだけではない。初招集の14人を含め、38歳の大ベテラン長友から18歳の佐藤まで。出場した全26人が生き残りへ必死にアピールした。森保監督は「国内組もやれるという、日本代表全体の選手層の厚さを示してくれた」と充実感をにじませる。
海外の強豪クラブでプレーする代表常連組の壁は強固だが、まだ本大会まで約11カ月を残す。「W杯への選手選考が本当に難しくなる」とうれしい悲鳴を上げた指揮官。悲願のW杯優勝へ、この3試合は決して無駄にならないはずだ。
◆東アジアE-1選手権 男子は2003年、女子は05年に第1回大会が開催され、ほぼ2年に1回、日本、韓国、中国の3カ国持ち回りで行われている。今大会、男子は日本、中国、韓国、香港、女子は日本、中国、韓国、台湾が出場。男子の最多優勝は韓国の5回で日本は3回、女子の最多優勝は日本の4回。
◆ジャーメイン良(りょう)1995年4月19日、神奈川県厚木市出身。流経大柏高から流経大を経て、17年にJ1仙台に加入した。同年12月2日の甲府戦でリーグ初出場を果たした。横浜FC、磐田を経て今季広島に加入。昨季はリーグ戦32試合19得点。今季リーグ戦は23試合4得点。J1通算143試合出場30得点。182センチ、82キロ。





