中村俊輔氏 引退試合で6得点 「木村和司さんとラモス瑠偉さんに魅了されて」始まったサッカー人生

 昨季限りで現役引退し、現在は横浜FCでコーチを務める元日本代表MF中村俊輔氏(45)の引退試合が17日、横浜市のニッパツ三ツ沢球技場で行われた。事前発表のメンバーに入っていなかった元日本代表の中田英寿氏(46)も駆けつけるなど、豪華な顔ぶれが希代のファンタジスタを送り出した。

 中村氏は前半に横浜FCのOBらによる「YOKOHAMA FC FRIENDS」で背番号25を背負い出場。「師匠といっていい(GKの川口)能活さんを、反対のチームでメンバリングさせてもらった。能活さんも真剣勝負をしてくれた」とプロ1年目から“師匠”と慕うGK川口相手にFKで2点を奪い、前半だけでハットトリックを達成だ。

 後半では元日本代表を中心とした「J-DREAMS」の背番号10で出場。後半46分に左足でのゴールを決めて試合を締めくくり、FK1本を含む3得点と後半でもハットトリックの活躍でスタンドを大いにわかせた。

 子どもの頃に初めてのサッカー観戦で訪れた三ツ沢球技場でのラストゲーム。「最初に見た試合が日産自動車対読売クラブ。両チームの10番、木村和司さんとラモス瑠偉さんに魅了されて、自分もああなりたいと思ったのが全ての始まり」と感慨深げに振り返った。

 「若い時は(小野)伸二、代表を意識した時はヒデ(中田英寿)さん、そして森島さんのような動きが自分に足りないとか。彼らにないものを磨かないと代表では生き残れない。その1つがFK。そういう選手たちがいたからこそ成長できた」とライバルの存在にも感謝していた。

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