日本代表主将の吉田麻也がシャルケ移籍 ドイツ初挑戦 23年6月末までの1年契約

 ドイツ1部シャルケは5日、今夏にイタリア1部(セリアA)サンプドリアを退団した日本代表主将のDF吉田麻也(33)を獲得したと発表した。2023年6月末までの1年契約で、1年の延長オプションが付帯しているという。

 ドイツ初挑戦となる代表主将が、新天地からW杯カタール大会(11月開幕)を目指す。クラブを通じて「FCシャルケ04のユニホームを着ることができて、とても嬉しく思っている。チームメイトや監督、ファンの皆さんと仲良くなれることを楽しみにしている。以前、内田篤人が右サイドバックでプレーしていた頃、フェルティンス・アレナで試合を見たことがある。そして、ずっとブンデスリーガを興味深く見てきた。ようやくその一員になれたことを嬉しく思う」とコメンとした。

 吉田は2020年1月にイングランド・プレミアリーグのサウサンプトンからサンプドリアに期限付き移籍。同年夏にはサウサンプトンとの契約満了に伴い、完全移籍に移行した。21年1月に延長したサンプドリアとの契約が今年6月末で満了となり、退団が発表されていた。

 自身の去就について、6月の代表活動中には「やはり試合に出なきゃいけない」としつつ「(レベルを)落としていくのは簡単なので、高いところに身を置きたい。W杯関係なしに、サッカー選手として残り限られていくキャリアの中で、高いレベルに身を置きたいというのは、シンプルに選手としての願いではある」と思いを述べていた。

 シャルケは昨季ドイツ2部で優勝し、1年で1部復帰を果たした。日本代表DF板倉滉(25)がイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティーから期限付き移籍して昇格に貢献。シャルケは板倉の買い取りオプション行使を目指していたが、金銭面で折り合わずに断念。今季、板倉はボルシアMGに完全移籍した。吉田は板倉に代わるDFの要として期待される。過去には元日本代表DF内田篤人も在籍していた。クラブ史上3人目の日本人選手となる。

 シャルケのシュレーダーSD(スポーツ・ダイレクター)は「マヤはサッカー、身体、性格の全てにおいて、我々のチームで重要な役割を果たす資質がある。イタリア、イングランド、日本、オランダで絶対的なリーダーとしての資質を証明している。彼がブンデスリーガでの成功に貢献してくれると確信している」と期待を寄せた。

 ◆吉田麻也(よしだ・まや)1988年8月24日、長崎市出身。名古屋の下部組織から2007年にトップチームへ昇格。10年1月にオランダ1部VVVフェンロに完全移籍し、12年8月にイングランド・プレミアリーグのサウサンプトンに完全移籍した。20年1月にイタリア1部(セリエA)サンプドリアへの期限付き移籍を経て、完全移籍に移行。22年6月末に契約満了で退団した。日本代表としてW杯2大会連続出場(14、18年)。歴代4位タイとなる国際Aマッチ通算119試合に出場し、12得点。189センチ、81キロ。

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