浦和に罰金2000万円諮問へ 度重なる「声出し応援」で 今後は無観客や勝ち点剥奪も

 オンライン会見する野々村チェアマン
 J1の清水戦で旗を振って応援する浦和の熱烈サポーター=4月6日、埼玉スタジアム
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 Jリーグの野々村芳和チェアマン(50)は5日、臨時実行委員会後にオンライン会見を開き、新型コロナウイルス対策として禁止されている「声出し応援」をサポーターが繰り返したJ1浦和の運営責任を問い、上限2000万円の罰金処分を科すことを裁定委員会に諮問すると明かした。今後、同様の事案が起こった場合には、無観客試合や勝ち点剥奪も含めた厳しい処分をを与える考えも示した。

 浦和は5月21日の鹿島戦(埼玉)の試合前に大勢のサポーターが集まり、応援歌(チャント)を歌うなど大声を出して選手バスを鼓舞。今月2日のG大阪戦(パナスタ)でも運営検証対象外の試合だったにもかかわらず、サポーターが応援歌を大合唱したことで大きな批判が巻き起こっていた。

 2つの事案を重く見た野々村チェアマンは、浦和が「Jクラブの責任」について定めたJリーグ規約第51条に違反すると指摘。「最終的には裁定委員会を通し、諮問を受けないといけないが、今のリーグの考えとしては、上限2000万円の罰金。プラス、同じようなことが起こった場合、次のペナルティとして無観客試合、勝ち点剥奪へと進んで行きますよと(実行委員会で)お伝えした」と説明した。

 臨時実行委員会では、出席した浦和の立花社長が一連の騒動を謝罪し、「声出し応援」の段階的緩和に向けて全クラブと足並みをそろえていくことを確認したという。他の実行委員からは具体的な防止策や違反者に対する明確な立場を示すべきだとの厳しい声が上がり、浦和に対する不信感があらわとなった。

 浦和はこの日、「ガンバ大阪戦における事象について」と題した声明を発表。サポーターによる「声出し応援」を認め、「Jリーグに関わるすべての皆さまのこれまでの努力と気持ちを裏切る行為であると認識しております」などと謝罪した。

 野々村チェアマンは「浦和が同じ方向で進んでいくと宣言して、クラブとしてのスタンスを見せたので、ようやく我々も一つアクションをとることができる。クラブには自浄能力を身につけてもらいたい」と強調。厳罰を示唆しつつ、徹底した再発防止を迫った。

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