Ｊ１神戸の立花陽三社長（４９）が２４日、オンラインでの記者会見を行い、三浦淳寛スポーツダイレクター（ＳＤ、４６）が新監督に就任すると発表した。ヘッドコーチに林健太郎氏（４８）、新ＳＤには平野孝氏（４６）が就任する。三浦新監督はこの日の練習から指揮を執っており、２６日の札幌戦（ノエスタ）が初采配となる。

　立花社長は神戸が掲げるボール保持を重視した攻撃スタイルの継続性を重視したとし、「選手の特性もよく知っている。三浦監督が一番適任であると決断した」と、三浦新監督の就任理由を説明した。同社長は２２日に就任を打診したことを明かし、「（三浦氏は）自分がＳＤでありながら新監督となることにかなり葛藤があったと認識している。正式にサインをいただいたのは昨日の試合後の夜だった」と経緯を語った。

　契約期間は非公表だが、立花社長は「しっかりとした基盤を作っていただきながら、常勝軍団となるチームを作ってほしい。監督が継続することは非常に重要だと我々も思っている。三浦監督には長くやっていただきたいと思っている」と“長期政権”を望んだ。

　１８年に神戸の強化総責任者としてＳＤに就任した三浦氏は、１５年にＪリーグで監督を務めるために必要な日本サッカー協会公認のＳ級ライセンスを取得しているが、指導者経験はなく、監督を務めるのは初めてとなる。立花社長は「三浦さんにとっても新しいチャレンジとなる。既存の監督にとらわれない、自分のスタイルを確立していただきたい。三浦さんらしいサッカーを表現していただければ」と期待を寄せた。

　神戸は２２日にドイツ出身のトルステン・フィンク前監督（５２）の退任を発表していた。事実上の解任で、シーズン途中での監督交代は４年連続だった。２３日の鳥栖戦（ノエスタ）はスペイン出身のマルコス・ビベス・アシスタントコーチ（４５）が暫定で指揮を執り、公式戦９試合ぶりに勝利した。