【福西崇史 熱血EYE】ライン上げられず悪循環に

 「東アジアE-1選手権、日本0-1韓国」(18日、釜山)

 男子の最終戦が行われ、日本は勝ち点6で並んでいた韓国との直接対決に0-1で敗れ、2勝1敗で2位。3大会ぶりの2度目の優勝を逃した。韓国は3連勝で3大会連続5度目の制覇。日韓戦の対戦成績は日本の13勝23分け40敗となった。中国は香港を2-0で下し、勝ち点3で3位。香港は3連敗で最下位となった。

  ◇  ◇

 日本が戦い方の部分で劣勢に立ち、最後まで流れをつかめないまま終わってしまった。開始直後に韓国の前線からのプレッシャーの速さに戸惑った守備陣がラインを上げられず、持ち味のパス回しを展開できなかった。

 孤立した中盤がボールを前に運ぶ途中で相手に拾われ、さらにラインの押し上げが遅くなる悪循環。後半は韓国のプレスが弱まったためにパスは回せたが、前線の3人の連係が乏しくフィニッシュまでいけない。ボランチに大島が入って森島がパスの受け手になり、やっとシュートで終わる形が作れた。

 韓国の意気込みの方が上回った試合で、相手は突っ込んできてくれるのだから、そこをワンタッチパスでかわすような対応力が欲しかった。それには選手同士の距離が近くないといけないが、試合中にそのような対応ができるのが今回は不在の海外組の選手だろう。

 大会を通して、森保監督がやりたい3バックを試すことができたのは収穫だ。五輪代表世代にとっては、韓国の激しさもいい経験になったはずだ。残念なのは全体的に連係がスムーズでなく、個々のアピールまで至らなかった点だ。限られた時間でも選手同士が要求し合って連係を高めなければ、代表のレギュラーを脅かすようなアピールはできない。(02年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家)

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