今野、復帰戦で同点弾も…ハリル監督は「本調子とはほど遠い」

 「サッカー・国際親善試合、日本1-1シリア」(7日、味の素スタジアム)

 日本は先制点を許したが、後半13分に3月の代表戦で左足小指を骨折した今野泰幸(G大阪)が同点ゴールを決め、引き分けた。このことだけを見ると代表復帰戦で存在感を示した、となるがバヒド・ハリルホジッチ監督の見方は違った。

 今野は香川真司(ドルトムント)とインサイドハーフと呼ばれる、主にピッチ中央で試合を攻守にわたって組み立てる役割を担った。左足小指を負傷したW杯アジア予選・UAE戦で務めたのと同じ、現在の日本代表の4-3-3の攻守両面を左右するポジションだ。

 今日の今野についてハリル監督は「UAE戦の時とは少し違いました」と評価した。「もっと早い復帰を期待していましたけど、本日60分(注・正確には63分)プレーしました。彼は自分のコンディションを取り戻しつつある段階です。しかし、トップフォームの彼とはまったく違います」と本調子とはほど遠いと指摘した。

 その一因が、守備で相手選手との距離を詰め切れなかったことを中心に、攻守で指導権をつかめなかったことと指揮官は指摘した。「守備でも攻撃でも中盤をコントロールすることはできませんでした。指示とは違った姿になってしまいましたので、なぜそうなってしまったのか(振り返って)見ないといけません」と不満げ。「チームのシステム、形などについては、勝てばそれがいいシステムになります。うまくいかなかった時は、システムが悪かったのか、選手のハードワークが足りなかったのかを見ないといけません」とまくしたてた。

 さらに、「最終的、結果的には監督のせいになりますけど、いろんなことが議論された結果、最終的には監督のせいだと、バヒド批判をしないといけないとなります」と徐々にヒートアップしていった。Jリーグが直前まで行われていたこともあり戦術的な練習は1日しかできなかったことを挙げつつ「本日は戦術、形、すべてに失敗した。そういうことでよろしいでしょうか。うれしいでしょうか(笑)。監督であるとそういう立場になりますので。チーム内でしっかり議論していきたいと思います」と皮肉を交えて反省点を列挙していた。

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