棚橋弘至&ウルフアロン、最初で最後の公開スパーリング実現 棚橋うなる「力強え…」「瞬発力は本物」ウルフも感服「骨太い」「技術の高さ実感」
新日本プロレスの来年1月4日の東京ドーム大会で引退する棚橋弘至(49)と、同大会でプロレスデビューする東京五輪男子100キロ級金メダリストのウルフアロン(29)が17日、東京都世田谷区の道場で報道陣に向けた公開スパーリングを行った。互いが現役中では“最初で最後”の手合わせが実現し、棚橋は「組んだ瞬間、この人には勝てんな…というのが(ウルフに)ある。感覚的に、技を掛ける瞬間に引き込まれる瞬発力は本物(の強さ)」と太鼓判。ウルフも「棚橋さんと初めて(ロックアップから)組ませてもらって、技術力の高さを実感した。今日の経験をしっかりと1月4日に生かして(対戦相手の)EVILを倒したい」と感服した。
リングに上がった棚橋とウルフは、ロックアップからの腕の取り合い、バックの取り合いなど、プロレスの基本的な動きで汗を流した。棚橋は細かな技術で先手を取ったが、五輪金メダリストの怪力を身をもって体感し「力強え…!」と思わずうなり声をあげた。さらに、極悪レスラーのEVILとのデビュー戦を控えたウルフに対し「EVILはこうやって来るよ」とサミング(目つぶし)などへの対処法も伝授。また、相手の必殺技EVIL(変型大外刈り)への対策にも取り組んだが、「今日はここまで」と詳細は明かさなかった。
棚橋の引退試合とウルフのデビュー戦が行われる1月4日の東京ドーム大会は、外野席などの追加分も含めて既にチケットが完売。2人が現役選手として対戦することはかなわないが、“100年に一人の逸材”との初の手合わせを終えたウルフは「もちろん試合をしたかった気持ちはある。でも、こういった機会を設けてもらって貴重な経験。棚橋さんが培ってきたものは(団体に)残っていくものなので、それを自分の力にしていきたい」と感慨を込め、初めて組んだ印象として「骨太いなと思った。手首とか1つ1つのパーツがデカい」と、エースの強さの一端を明かした。
棚橋は超大物ルーキーに対し「引退試合は選手によって2回ある場合もあるが、デビュー戦に関しては一生に1回しかないので(笑)。今後の(プロレス人生の)起点になるので、思いっきりやってほしい。70、80じゃなく、100%出したんだっていうウルフを見たい」とエール。自身はメインの引退試合で元ライバルで現AEWのオカダ・カズチカ(38)と対戦するが、「衰えたとか動けないとか引退する理由を探されるより、まだまだできるじゃんって思われて、後ろ髪に引かれながら辞めたいです」と宣言した。





