澤田 動脈切って大嶋に負傷判定勝ち 王者不在続いた日本バンタム級 1年ぶり新王者

日本バンタム級王者となった澤田京介(中央)と所属ジムの森川ジョージ会長(右)、山田武士トレーナー
日本バンタム級王座を獲得した澤田京介
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 「ボクシング・日本バンタム級王座決定戦」(5日、後楽園ホール)

 同級1位の澤田京介(33)=JB SPORTS=が同級2位の大嶋剣心(26)=帝拳=を2-1の5回負傷判定で勝利。日本バンタム級の新王者となった。

 21年1月に空位となった同王座は、澤田が指名挑戦者になったもののコロナ禍で王座決定戦が2度流れ、同7月に定常育郎(T&T)と争うも負傷引き分け。同11月の再戦は定常の体調不良で中止となって1年以上も王座不在が続き、“呪われた日本バンタム級”とささやかれていた。

 試合は澤田が素早い出入りから繰り出す回転のいい連打で優位に試合を展開。2回には大嶋が左フックでぐらつかせるも、澤田は連打からの右フックでダウンを奪う。しかし、澤田は3回に偶然のバッティングで右側頭部から出血し、続く4回にも偶然のバッティングで右目上から出血。右側頭部は動脈を切っており出血が激しく、5回の開始直後に試合がストップし、48-47、48-46、47-48の負傷判定で澤田に軍配が上がった。

 紆余曲折を経て、待ちに待ったチャンピオンベルトを手にし、「本当にいろんなことがありすぎて、去年、おととし、結果が出なくて、ようやく結果を出せたのでうれしく思います。実際にベルトを目の前にして感動です。やっとこれが巻けました」とリング上で喜びをかみしめた澤田。夫人と3人の子どもをはじめ、支えてくれた多くの人々に向けて「本当にいろんな人たちを待たせてしまったし、支えていただいたので本当に感謝しています。みなさまのおかげです」と頭を下げた。

 決着はついたもののまたも負傷でストップしたことを、「今日はちょっと完全に燃え切らない試合となってしまった」と振り返りながらも、「もっと精進してベルトを守っていきたいです」と前を向いた。

 人気ボクシング漫画「はじめの一歩」の作者でもある所属ジムの森川ジョージ会長はジムで3人目の日本王者誕生に、「澤田に関しては、もちろんうれしいのは大前提」と話しつつ、何度も試合が流れたことから、「何回もチケットを買ってくれた人がいたわけですよ。その人たちが喜んでくれていたんですよね。それが何よりだと思います」と安どの表情を浮かべた。

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