新日本・T服部レフェリー引退 長州、武藤、馳、カブキが祝福!猪木、天龍もメッセージ

 10カウントゴングをするタイガー服部レフェリー
3枚

 「プロレス・新日本」(19日、後楽園ホール)

 タイガー服部レフェリー(74)が約44年のレフェリー生活に幕を閉じた。

 引退記念試合と銘打たれたセミファイナルのコルト・カバナ、矢野通、飯伏幸太、棚橋弘至組-バッドラック・ファレ、ジェイ・ホワイト、タンガ・ロア、タマ・トンガ組戦とメインイベントの後藤洋央紀、石井智宏、オカダ・カズチカ組-SANADA、鷹木信悟、内藤哲也組戦を目を潤ませながらレフェリング。最後の3カウントはSANADAが後藤をオコーナーブリッジで丸め込んだときだった。

 試合後のセレモニーでは鈴木軍以外の選手がほぼ総出で祝福。オカダ・カズチカはリングに横たわって、服部レフェリーにフォールをさせ、さらに3カウントをたたかせた。

 続いて、ザ・グレート・カブキ、馳浩、武藤敬司、長州力のゆかりの深いレジェンドレスラーも登場してねぎらい、アントニオ猪木と天龍源一郎のビデオメッセージも上映された。

 服部レフェリーは明大レスリング部で全日本選手権で優勝するなどの実績を残し、卒業後は渡米して全米選手権も制覇。70年代後半からプロレスラーの指導、レフェリーなどを務めるようになり、マサ斎藤、高千穂明久(カブキ)、キラー・カーンらのマネジャーも務めた。80年代に入ると、全日本、新日本、ジャパンプロレス、WJなどを渡り歩いて活動。外国人選手招へいなどでも手腕を発揮した。

 服部レフェリーは最後のあいさつで「自分はこのユニークなスポーツに出会えて、一生プロレスというものを愛して、自分の人生のような気がします。すばらしいことも、友情もいろいろありますが、裏切りも、悲しいこともありますし。本当にいい年してここまで来られたなと思うのも、みなさまのおかげと本当に感謝しています。こういう思い出は一生忘れないように、よく頭の中に刻んでいきたいと思います」とプロレス人生を振り返ると、観衆からは大「サンキュー・タイガー」コールが送られた。そして、10カウントゴングが打ち鳴らされると、故マサ斎藤さんの画像が映され、選手から惜別の胴上げをされた。

 バックステージでは、最後の3カウントをたたいた心境を、「やりきった感があったというか、これで最後だなって思って、燃え尽きました」と表現。レジェンドからの祝福には「ビックリした」と話した。

 印象に残った試合を問われると、1995年に北朝鮮・平壌で行われたアントニオ猪木-リック・フレアー戦を挙げ、「なんか、すごいところに来てレフェリーやってんなっていうのはあった。初めてだし、あの大観衆の中で、こういう国もあるんだなっていうのを実感した」と説明。「本当に感謝していますよ、レスリングには。アメリカに住めたのも、1970年にアルゼンチンでのアマレスの世海選手権が終わって、そのまま居着いちゃった感じだから。旅の始まりがそこから。もう74歳だけど、いまだに旅をしている感じがある。こういう職業だから人が行けないようなところにも行けたし、いい思い出です」と満足げに話した。

 今後については、新日本と今年に1年契約を結んでおり、「アメリカでイベントを作っているから、そのお手伝いをしようかなと思っている」と話した。

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